五輪疑獄⑥神宮外苑地上げ利権と電通

神宮外苑地上げ利権と電通

https://nikkan-spa.jp/1836643

神宮外苑再開発の陰で蠢く政治家たち<ノンフィクション作家・山岡淳一郎氏>

月刊日本

電通が企画した外苑再開発

2004年、今度は電通が「GAIEN PROJECT『21世紀の杜』企画提案書」というものを作成します。これは外苑竣工100周年を見据えて東京にオリンピックを招致し、それにあわせて老朽化した神宮球場をドーム化するといった企画でした。

予算は300億円を見積り、100億は国、100億は不動産や建設業などの事業者、100億は外苑の地権者である明治神宮に負担してもらう計画だったとされています。

ここからもわかるように、東京オリンピックと外苑再開発は一体のものであり、むしろ再開発の口実としてオリンピックが利用されていると言ったほうが真相に近いと思います。

同じころ、明治神宮が神社本庁からの離脱を表明します。これには外苑再開発問題が関係していると見られ、多くの批判が集まりました。

明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后の遺徳を末永く伝えるためにつくられたものです。そこを再開発の対象にし、あの静謐な場所を破壊しようというわけですから、批判されるのは当然だと思います。

2005年夏森喜朗は神宮外苑の「地上げ」をやれば莫大な儲けが期待できると当時の都知事の石原慎太郎に提案。その直後、石原知事が突如、東京に2回目のオリンピックを招致するとぶち上げたのだそうです。まさに電通の提案書に沿ったような動き です。

(月刊日本)

転載以上

 

きっかけは「小泉―竹中構造改革」と規制緩和

小泉内閣が推進した規制緩和の流れの中から出てきたものです。当時、不動産や建設業界はバブル崩壊のあおりを受け、大量の不良債権を抱え込んでいました。

そこで、小泉内閣は都市再生を掲げ、建築物の高さや容積率の規制などをどんどん緩和していきます。高い建物を建築できるようになれば、新たに保留床が生まれ、それを事業者に売ったり貸したりすることができます。

それによって不良債権の処理を進めようと考えたわけです。  当時、神宮外苑は風致地区(都市計画法で、都市内外の自然美を維持保存するために創設された制度である。指定された地区では、建設物の建築や樹木の伐採などに一定の制限が加えられる。)に指定されており、建物の高さの上限は15メートルとされていました。

そのため、高さ制限を緩和して高層ビルを建てれば、多くの利益を生み出すことができる。

(月刊日本)

 

地上げの障害は景観保護、自然保護で環境保護団体、市民団体がうるさい

それなら「文句を言わせない為に東京に五輪を誘致しよう」と言うことで森喜朗と石原慎太郎の利害が一致した。石原は2009年IOCでの五輪招致に挑むもリオに敗れる。

 

五輪招致成功と神宮外苑地上げの決定

石原氏が都知事に4選し、再び東京へのオリンピック招致に意欲を示します。2012年になると、オリンピックのメインスタジアムとして新国立競技場をつくろうという話が出てきます。東京都もこの動きをアシストします。2013年に国立競技場の周辺一帯を再開発等促進区とすることで、それまで15メートルだった高さ制限を最大80メートルにまで緩和したのです。 同年2013年のIOC総会でついにオリンピックの東京開催が決定します。これを受けて、再開発の動きが本格化します。 2015年には東京都とJSC(日本スポーツ振興センター)、明治神宮、伊藤忠、三井不動産などが「神宮外苑地区まちづくりに係る基本覚書」を締結します。(月刊日本)

 

2012年12月第二次安倍政権発足

2009年の招致合戦での「敗因」を分析した安倍ー菅ー森喜朗ラインは「IOC総会での賄賂のばらまき方が足りなかった」との結論に達して、菅官房長官がセガサミーの里見治会長に4億~5億の資金提供を要請。里見会長が快諾して賄賂の甲斐があって2013年の招致合戦で2020年の東京招致が決定。

 

本間氏「2回も続けて招致合戦に参加するのは珍しい」

私は五輪の歴史に詳しくありませんが実際そうなのでしょう。それならば「五輪招致」は大義名分か口実に過ぎないと疑うのは当然だと思います。

 

改修して使うはずだった国立競技場を建替えに急遽変更

立て替えて規模も経済大国に恥ずかしくないものにすると言うことであれば周辺の道路工事や、近隣の住宅地の「再開発」が不可欠になります。

これが森喜朗ー安倍晋三ー菅義偉ラインの狙っていた「神宮外苑の地上げ利権」でしょう。

佐藤章氏の記事

 

新国立競技場の建設を落札した大成建設には首相経験者の息子がいるらしい

ネット空間から拾った秀逸なコラですが作成したのは私では有りません。

3人いる息子でもかの有名なこの人ではないようです(笑)

秀逸なコラですね。額縁の中の人です。お父さんよりプレゼンス(存在感)が強烈です(爆)

 

五輪と神宮外苑地上げに絡む三井不動産と菅義偉

画像は五輪で選手村として使用された後に売り出された晴海フラッグ

東京オリンピックの選手村の建物は「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」という分譲マンションに転用されていますが、ここには三井不動産を筆頭に大手ディベロッパー11社が関わっています。東京都はこの土地を時価の10分の1程度の値段で払い下げました。実はこれらの事業者に東京都の局長クラスなど21人のOBが天下りしているのです。これは結局、仲間内で利益を分け合っているだけです(月刊日本)転載ここまで

「神宮外苑地上げコンソーシアム(企業共同体)」の不動産デベロッパーの筆頭は三井不動産でした。

 

菅義偉前首相と三井不動産の深い縁

三井不動産の歴代幹部は「横浜支店長」を踏み台にして出世しました。その為に市議会議員時代以来「横浜を天領」とする菅義偉は三井不動産と強いパイプが有ります。

例えば岩崎 芳史(いわさき よしふみ )三井不動産販売元社長は2007年、第一次安倍政権が発足すると横浜支店長時代に知遇を得た菅義偉総務大臣から誘いを受け日本放送協会経営委員に就任。2009年三井不動産販売相談役、日本放送協会経営委員会委員長職務代行者兼監査委員に就任しました。「菅義偉の名代」として「NHKのメディア支配」に一役買いました。2007年から「安倍晋三ー菅義偉ライン」による「NHK支配と言論統制」が始まっていたのです。その執念たるや驚きます。安倍晋三が死亡するまで15年間も続いたわけです。

第二次安倍政権では「安倍晋三ー菅義偉ライン」による「日本郵政支配の名代」となります。2014年ゆうちょ銀行取締役。2016年日本郵政副社長、不動産部門担当。2018年から日本郵政が新設した不動産子会社の日本郵政不動産社長を兼務。2022年退任しました。安定してきた「岸田人事」でパージ(粛清)されたようですね。

この様に菅義偉は「三井不動産人脈」を介して五輪と言う名の「神宮外苑地上げ利権」に深くかかわっています。AOKIを筆頭とする五輪のスポンサー企業群から、高橋治之元理事ー電通ー嘉納治五郎財団への「金の流れ」の解明が急がれます。

 

2011ロンドン五輪で「学習」した森喜朗の「地上げ利権」

前掲の森喜朗の著作の「遺書」は「突っ込みどころ満載」「お涙頂戴」「言い訳満載」の森喜朗の「奇書」(爆)小池百合子との長年のバトルを森自身がどう見ているか知りたかったので買いました。

2014年に安倍晋三から「利権付き」で貰った会長職と怪しげな言動についてリベラル系全国紙や週刊誌メディアから毎日の様にサンドバック状態でうっぷんが溜まっていたので福田赳夫以来の「清和会御用達政治記者」に喋るままを書籍化したものです。

「清和会の田崎スシロー」でしょうか(爆)

このコラは秀逸ですが私がネット上で拾ったものです。私が作成したものでは有りません。

 

成熟した経済大国の首都の五輪の特徴

「体協利権」のドンの森はリオの前のロンドン五輪もよく見ています。イギリス政府の狙いは64年ぶりの開催となるため大会会場および選手村の大部分は市街地の再開発地域を割り当てられ、大半の施設が新設となったのです。

「首都圏の再開発地域」→「施設は新設」=「地上げ」ですね。

 

ある意味アベノミクスの総仕上げだった2021東京五輪

清和会のドン、体協利権のドンの森喜朗が長期政権を目指した安倍晋三と組んだ「清和会と電通の為の五輪」でした。

従って開催のノウハウはアベノミクスの本質だったネオリベ(新自由主義)的手法の典型となりました。

 

五輪の「民営化」のノウハウを持っていた電通

1984年のロス五輪は「五輪の商業化」の走りと言われました。この大会は1セントも税金を使わずに行われました。スタジアムも52年前の1932年ロサンゼルスオリンピック時のものを使っています。

それまでの大会はスタジアムの建設や環境整備などで開催都市が多額の費用を負担し赤字続きで大きなダメージを残したこともあり1984年大会の開催都市立候補はロサンゼルス市だけでした。

税金を使わなければ政治的介入を阻止できると南カリフォルニア大会委員長のピーター・ユベロスは考えたのです。

画像は37年前の若きピーター・ユベロス、驚いたことに85歳で健在で森喜朗と同い年です

 

ユベロスに「五輪民営化」のアイディアを授けたのが電通

https://dentsu-ho.com/articles/3469

オリンピックビジネスをつかんだ男 ・・・連載 電通を創った男達
服部庸一(4)

2015/12/13

電通報

 

画像は1983年(ロス五輪前年)来日したユベロスと電通首脳

 

当時の電通のロス支局長は田辺貫之でした。日本は1964年の東京五輪、次いで札幌、長野と過去三回は初めての都市だけだったので56年ぶり2度目の2020東京五輪は電通独自のノウハウが生かされ独壇場となったのです。

電通の社内報で「鼻高々」に自慢していますね(笑)

1979年田辺はユベロスを口説くにあたって当時スポーツビジネスのノウハウが豊富だったキャノンUSAの力を借りたと「電通報」に正直に書いています。

当時のキャノンUSAの社長は御手洗富士夫(在任期間1979年~1995年)です。キャノン社長に就任後の2008年の「リーマンショック」で冷血無比な「派遣切り」をやった典型的なネオリベ(新自由主義)経営者です。それで2020東京五輪の組織委員会に「財界の利権代表者」として御手洗富士夫が入っていたのですね。

画像 右から二人目が御手洗富士夫(キャノン社長、元経団連会長)

これで、ほぼすべての「点」が線で繋がりましたね。五輪の招致合戦でセガサミーの里見会長と「あと一人財界人」が賄賂資金を提供したと言うのはキャノンの御手洗の可能性が有ります。

 

森喜朗を中心とした「五輪マフィア」

上の画像の右端は武藤敏郎(当時大和総研理事長を兼任)です。元財務官僚。財務官僚としては非常に「陰影に満ちた官僚人生」を送った人物です。

旧大蔵省入省、早くから事務次官候補と言われながらも「大蔵接待スキャンダル」で大蔵省は解体、最後の大蔵事務次官と新生財務事務次官を兼ねた人物です。

事務次官退官後は「大蔵OB最高の天下り先」である日銀に将来の「総裁含み」で副総裁として天下り、しかし福井総裁退任後の「国会同意人事」で民主党の小沢一郎代表らの強硬な反対に遭って、当時「捻じれ状態」だった参院の同意が得られずに断念、財務事務次官としては格下の大和総研の理事長に6年間天下っていました。

 

武藤敏郎は知る人ぞ知る「清和会系財務官僚」

「角福戦争(田中角栄と福田赳夫の権力抗争)」を引き摺る元大蔵官僚なので森喜朗と親しいのは当然です。武藤の岳父の橋口収(元広島銀行頭取)は旧大蔵省の主計局長の時に主税局長だった高木文雄(後の国鉄総裁)と事務次官レースを争いました。橋口のバックには清和会創設者の当時の福田赳夫蔵相、高木のバックには田中角栄首相がいて、その時の「事務次官レース」は「角福の代理戦争」と言われたものです。

橋口は田中総理の「積極財政」を批判したこともあり、結果は時の総理だった角さんが推す高木が事務次官になり、主計局長を務めながら事務次官になれなかったのは、戦後は福田赳夫以来二人目となった「大蔵省史」で有名な人物です。

古い「自民党抗争史」の本によると1973年の出来事の様です。

画像は橋口収(2005年没)

武藤が若手官僚の頃、多くの大蔵官僚の地方勤務の定番の「税務署長」ではなく石川県の総務課長(通常は旧自治省の若手官僚のポスト)と言う珍しい人事経歴があるのも「永田町の政争」が影響したのかもしれません。

しかし森喜朗が「遺書」の中で書いているように、石川県は森の選挙区ですから、当時から相当親しかったと語っているのは事実でしょう。

森は著書の中で「消去法」で最後は武藤を選んだかのような事を書いていますが、これは作り話で最初から武藤に白羽の矢を立てるつもりだったと思います。

五輪組織委員会の事務総長と言えば、ある意味「期間限定の中央省庁」なので事務次官(事務方トップ)に相当します。

森が会長に就任以来、「とかくの噂」の絶えなかった「森喜朗のブラックボックス」の嘉納治五郎財団に溜まった莫大な「裏金」は「その道」に詳しい「元財務省高官」の指導で既に「海外の隠し口座」に移されているという報道もありましたが、その元財務省高官とはいったい誰の事でしょうか?非常に興味津々では有ります。

 

御手洗富士夫は安倍晋三の「ゴルフ友達」

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/01021131/?all=1&page=6

キヤノン「御手洗冨士夫」は二足の草鞋で失敗 3度目の社長復帰も次のなり手がいないという惨状

2022年01月02日

ディリー新潮

安倍首相とのゴルフ

一つ書き忘れたことがある。キヤノンは経営に政治を絡めない社風だとしたが、安倍晋三首相の時代に財界人とゴルフをする時のメンバー選定の“窓口”は冨士夫だった。

「頼まれると喜々としてメンバー選びをした」(永田町の住人)ことで知られている。

2015(平成27)年5月のゴールデンウイーク中にも、御手洗冨士夫、榊原定征・経団連会長(当時)、渡文明・JXホールディングス(現・ENEOSホールディングス)元会長のメンバーで、安倍首相とゴルフをやっている。

渡は新日本石油の会長・社長を歴任。2020年12月24日、84歳で没している。

転載以上

 

交差する森喜朗ーラグビー協会ー御手洗富士夫と言う利権

2010年に「ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟」が結成されます。よく知られているように、ラグビー界は森氏と非常に深い関係にあります。そして翌年、この議連が国立競技場をワールドカップのために8万人規模に改築する案をぶち上げた(月刊日本)転載ここまで

この様に、順番と大義名分が逆さまで「そもそも国立競技場建替え」ありき、その為の大義名分としての五輪招致だったのです。

 

御手洗は「スポーツ利権」財界人

2020東京五輪の前年に日本で開催されたラグビーワールドカップの組織委員長もやっています。

経歴を見ると若い頃、本格的にラグビーをやったと言うことは無いようです。森喜朗同様に「スポーツを利権」と考える「体協利権の財界人」と言えそうです。

要するに「2020東京五輪」は「清和会ー安倍政権ーネオリベ(新自由主義)財界人」による「独占的排他的利権ビジネス」だったのです。

以上