10からの続きです。
《「収監」の苦しみで「崇徳上皇化」しつつある令計画》
夕刊フジからどうぞ
2017年2月8日の記事
胡錦濤氏の側近・令計画氏が獄中で異常言動 自作自演説も
中国の最高指導者だった胡錦濤前国家主席の側近中の側近で、昨年7月に汚職や国家機密漏えい罪などで終身刑の判決を受けた令計画・元中国共産党中央弁公庁主任が収監中の北京・秦城監獄で異常な言動を繰り返していることが分かった。
突然、息子の令谷氏や弟の令完成氏、あるいは元愛人の女性の名前を叫んだと思うと、すぐに大きな声で笑ったり、驚いて駆けつけた看守を怒鳴りつけたり、「早く監獄から出してほしい」と哀願したり、じっと床を見つめて、数時間動かないこともあるという。
医師は神統合失調症の症状と診断しているが、香港メディアのなかには「病気療養の仮釈放の措置を受けるための自作自演では?」と伝えるところもある。ロイター通信などが報じた。
令計画氏は胡錦濤氏がトップだった中国共産主義青年団(共青団)出身で、胡氏に気にいられ、20年以上も秘書的な役割を果たし、胡氏が党トップ時代には党務全般を切り盛りする党中央弁公庁主任を務め、最高指導部入り目前とみられていた。
ところが、息子が超高級車を乗り回し、自動車事故で死亡した事件がきっかけで、他の腐敗幹部との関係が表面化。2015年7月には逮捕され、裁判で終身刑を受け、全財産を没収された。令氏の兄や姉、妻ら一族郎党も逮捕され、その全体の収賄額は837億元(約1兆3810億円)にも達するとの情報もある。
また、令氏は、現在米国内に潜伏しているといわれる弟の令完成氏に国家機密が書かれた書類や写真などを多数渡しており、その内容について厳しい取り調べを受けているとも伝えられる。
このため、一部香港メディアはその追及の矛先をかわすために、令計画氏が精神に異常をきたしたような振りをしているのではないかと分析している。令氏は以前にも、取り調べ中に都合が悪くなると、急に泣き出したり、大声でわめいたりするなどで病院に3回搬送されたことがある。そのため「今回も自作自演の可能性は捨てきれない」と香港誌「動向」は報じている。
米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「他維新聞網」のコメント欄には、「中国共産党の権力闘争は休むことを知らない。令計画が監獄に入っている間にも、それは続いているのだ。習近平もおちおちしてはいられない」などとの書込みがみられる。
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《令計画は犯した「罪」に比べて重すぎる「罰」に悲憤慷慨し、「拘禁症状」が悪化している》
前にも書きましたが、中国共産党のトップ「国家主席」になるためには絶対に不可欠な2条件があります。
・上司が認めるほど十分に「腐敗」=汚職すること
・少数民族を弾圧・虐殺すること
この2条件です。
清廉潔白だと、この男がトップについたら、上司である自分たちを摘発する恐れがあるからです。
現国家主席の習近平は、ウィグル族の虐殺、前任の胡錦涛はチベット族の虐殺をやっています。
令計画という男は、「薄熙来失脚」という政争が無ければ、胡錦涛の次には党の「常務委員」=日本の会社でいえば取締役、になって、「次の次」を狙える男でした。
所謂「香港筋」は随分と穿った見方をしていますが、私は「深読み」のし過ぎだと思います。
令計画という男は生年月日が不明なので、四柱推命での性格分析はできませんが、多くの写真から人相を見る限り、上司に言われたことはきっちりとこなす、悪く言えば「小役人タイプ」だと思います。
大胆な悪事はできない人物だと思います。
エリートが集う「団派」でも、李克強のように北京大学、胡錦涛のように清華(せいか)大学を卒業しているわけではありません。
ちなみに、日本でいえば北京大学は東京大学、清華大学は理系に特化した東工大学の様なところだそうです。
令計画は、Wikiには最終学歴は書いていませんが、福島香織さんによると湖南大学の経営学修士らしいです。恐らく若くして、共産党に選抜されて以来、黙々と「党務」をこなしてきたのでしょう。
真面目で堅物という人物評らしいです。
確かに「腐敗」=汚職は悪いことですが、出世の階段を登りながら、自分だけ「腐敗」しないと、上司かや先輩から「なんだあいつ(怒)」と怪訝な目で見られるのが、中国共産党という組織です。
「愛人」=不倫も褒められませんが、中国ウォッチャーの元産経新聞北京支局長の福島香織さんに言わせると、中国国営放送CCTVの女子アナは皆、複数の共産党幹部の「愛人」を掛け持ちしているそうです。
穴兄弟が沢山いるわけですね。
令計画にしてみれば、親分の胡錦涛に言われるままに薄熙来を逮捕したら、5日後に最愛の息子が露骨なやり方で「謀殺」された。
実兄も妻も逮捕された。
私も、過去の共産党幹部の失脚の実例を見る限り、「無期懲役」は酷すぎるかなと思います。
不正蓄財の投資先が日本の京都の豪邸であることは、運用は妻に任していたとはいえ、本人も日本に強い執着を持っていたのだと思います。
親分の胡錦涛に言われるままにやったら、これ以上ない「災厄」に襲われて、しかも胡錦涛は庇い通してくれなかった。
★令計画は日本の崇徳上皇のように生きたまま「怨霊化」しつつあるのではないか。
未だ、生きているとはいえ「念」は日本にも飛んでくると思います。
収監されている妻や実兄も同じでしょう。
加えて「令」という中国でも珍しい姓、出身も辺境で貧しい山西省です。
純粋な「漢民族」ではないかもしれない。
抑圧された少数民族の子孫かもしれない。
モンゴル系、トルコ系、イスラム系かもしれない。
だとしたら、「無意識下」に「民族の怨念」がDNAに刻まれているかもしれません。
《崇徳上皇の呪いアゲイン》
崇徳上皇は四国讃岐の国に配流されていない、京都への帰還を切望しても叶わず、自らの血でもって写経したと言われます。
その写経を京においてもらおうと願いましたが、信西入道の反対で阻止されました。
激怒した上皇は生きたまま天狗になったと言われます。
薨去され葬儀の時も、棺から血が溢れ出るという怪現象が起きたそうです。
令計画も秦城監獄で狂い死にすれば、強力な「祟り神」となるでしょう。
また、令計画の本来の姓は「令狐」だそうです。
狐は、お稲荷さんの信仰も有りますが、「あいつは狐のような奴だ」と言われれば、誉め言葉ではありません。
話しは長くなりましたが、中国共産党の「権力闘争」、胡錦涛前主席から習近平に権力が移動する際に、薄熙来をはじめ、令計画のように、「怨念」渦巻く、戦いがあったわけです。
特に、令計画本人については、一族で日本との関りが、他の共産党幹部に比して以上に強いです。
令計画の「怨念」は、現在から、死後も日本に届くでしょう。
新元号「令和」の「令」の字は、お世辞にも縁起が良いとは言えません。
当初候補に入っていなかった「令和」が先月半ばに突然、差し込まれたということは、安倍政権の何らかの「メッセージ」だと思います。
次代が、「最悪のケース」で佐伯徳仁氏なら、この元号は意外と早く終わり、「令和天皇」の諡号となるかもしれません。
飽くまでも、私の直感ですが。
続く