在日韓国人に聞いた「帰化への高いハードル」
故安倍晋三と嫌韓ブーム、ネトウヨの全盛期の2014年、私は民団本部(在日本大韓民国民団)に電話して「帰化手続きの実情」について教えてもらった。
男性の担当者が言うには
①料金が40万円かかる
②提出書類が大量に(300枚近く?)ある。
帰化したい人は多いが金額がネックになり事務量を考えただけで気持ちが萎えるという事だった。
その後、在日韓国人が日本への帰化手続きが完了後、韓国籍が自動的に抜けられるのか総領事館に電話で確認すると、日本への帰化手続き同様の料金と事務量が必要だと言う。
これでは「往復ビンタ」だ。駐日大使館に届け出すればボタン一発で離脱できるような甘いものではないという事がよくわかった。
私が調べたのは在日韓国人のケースだけで、蓮舫の場合の台湾籍や、在日外国人数TOPになった中国籍の抜け方については調べていないので分からない。
自民党にも「二重国籍」疑惑の政治家は沢山いるはず
「万年将来の総理候補」の小泉進次郎、実母の宮本佳代子の祖父のSS製薬の泰道照山は著名な在日韓国人の財界人。
実母が帰化手続きを終えていれば問題ないがそうでない場合、小泉進次郎にはハーフとして国籍選択の手続きが必須となるが忘れずに済ませているだろうか?
失念していたら戸籍は有っても国籍法上は「無国籍」となる。
①国籍選択
②韓国国籍の離脱手続き
とハードルが高くなる。
その点は実父で元総理の小泉純一郎にも言える。
彼の実父の鮫島純也は鹿児島県万世町の朝鮮人部落の出身だった。
大日本帝国時代、内地(現在の日本本土)居住の朝鮮半島出身者は選挙権も被選挙権も持っていた。
鮫島純也は小泉又二郎の娘婿になったわけだが、戦後の占領状態が解消されたサンフランシスコ講和条約(1951年9月)を受けて、法務省は外地人の日本国籍を本人の意思を無視して一枚の通達で一斉に「国籍喪失」させた。
1952年4月で外地人とは朝鮮人、台湾人を指す。第二次大戦の敗戦国でこういう乱暴な行政処理をした国は日本だけだった。私は行政処理としては非常に拙劣だったと思う。
戦前日本本土に200万人居たという半島出身者は家族を伴い第一波、第二波と順次独立した祖国に帰国したが目出度く独立した祖国の大韓民国はそれまで治安維持をしていた日本軍(朝鮮軍)や憲兵隊が帰国すると治安が極度に悪化した。
それに嫌気がさした第一波の人の一部が再度、本土に戻り、帰国準備していた第二波の人達に祖国の現状を伝えると帰国を諦め、日本に住み続けることを決断する人が多かったそうだ。
日韓基本条約と地位協定
ある意味「残留朝鮮人」の人達の日本国内での地位や権利、法的位置づけの定義づけが1965年の日韓基本条約締結までの13年間非常にデリケートで難しい問題となった。
こう言う事になるなら「法務省通達」を出す前に、「祖国(朝鮮半島、台湾)に帰る意思のある人だけ〇年〇月までに日本国籍離脱の手続きをして下さい。
帰国する意思のない方は自動的に旧大日本帝国国籍を日本国籍に置き換えますから手続きは不要です」
と言う通達を出していれば、日本で生まれ育った外地人の人達は面倒な帰化手続きや国籍離脱手続きをやる手間と費用が省けたし、蓮舫の様に政治家と言う地位にある為に必要以上のバッシングを受けることも無かったと思う。
能力や資質のある在日外国人やハーフの人々がその渦中の人物となり、バッシング、ヘイト、人種差別の標的となるのは人権問題でもあるし国益の観点からも望ましくないと思う。