【乙巳の動乱121】ドイツ銀行アナリスト サラべロス論文と言う黙示録

 

ドイツ銀行「日本版トラスショック(高市ショック)」到来と強い警告

 

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-11-21/T61RO8T96OSG00

日本国債と円、破壊的な資本逃避を警戒-トラス危機を想起とドイツ銀
低インフレへのコミットメントが信頼を失えば国債購入の理由が消失
大型減税案巡る財政不安で英国債とポンド相場が急落した危機に言及

Greg Ritchie  2025年11月21日 at 9:00 JST(ブルームバーグ)

ドイツ銀行の外国為替調査責任者ジョージ・サラベロスは大型減税案による財政不安で英国債とポンド相場が急落したトラス英政権の2022年の危機を彷彿させ、無秩序な資本逃避が憂慮されると指摘した。

 

 

サラベロス氏論文の要旨①

 

「日本銀行がハト派的な金融政策スタンスを維持する中で高市政権の経済対策が財政の健全性を悪化させるとの不安を反映するものだ」

・・「ハト派的な金融政策スタンス」とは植田日銀総裁以下日銀幹部が物価対策として政策金利の引上げの判断に消極的な姿勢の事を指しています。

 

サラベロス論文の要旨②;日本国債暴落の可能性も排除できない

 

「政府・日銀の低インフレへのコミットメント(積極的関与)に国内の信頼が失われれば日本国債を購入する理由が消失しより破壊的な資本逃避が続いて起きる」

・・日本国債の入札が「不調(買い手つかず))」に終われば当然、国債暴落となります。

 

サラベロス論文の要旨③;より破壊的な資本逃避とは?

 

日本の超長期国債30年物が売られ国債価格が暴落し同時に利回りが急騰している。

利回り曲線にぴったり寄り添うようにドル/円が急騰(円が売られている)しています。

今世界中の為替トレーダーの間であらゆる通貨に対して円が売られているのです。

 

サラベロス論文の要旨④;株式市場に波及

 

「日本市場のより広範な資本逃避の兆しを数週間注視していく。明確な兆候としては今の価格動向が株式市場に波及したり、日本国債がグローバルな債券トレンドから乖離し続けたりすることが挙げられるだろう」

・・外人投資家が保有する日本株を市場で売る銘柄は有名企業の株式(東証プライム上場)が多い。

 

サラベロス論文の要旨⑤;日経平均暴落

 

日本株を売却処分した代金をドルに交換して資金を逃避させるから、「円売りのドル買い」が起きる。

これが連鎖反応的に円安を加速させ「円安の悪循環」を起こす。

 

サラベロス論文の要旨⑥;投機筋の株式市場への参入

 

外人株主のcapital flight(資本逃避)を見た投機筋は「日本株は長い急落の道を辿る」と予想します。

個別優良株の空売り、日経平均先物の売り等あらゆる手法で「株式相場の売り崩し」を強める。

記憶に残る外人投資家(主犯はソロモンブラザース証券東京支店が定説)が仕掛けた1990年初頭からの日経平均の暴落と言う大惨事。

 

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