書籍化されました
早いもので御年68歳になられたチャールズ皇太子については過去に鑑定していませんでした。
この人を中心にダイアナとカミラと言う二人の女性が踊り、どちらの夫婦も離婚し、ダイアナは交通事故で亡くなりました。
チャールズ(以下敬称略)は、「最初の女性」が当時、社交界の「人気者」のカミラでした。
カミラが年下の、チャールズに「男女の愛」を手ほどきしたことは、過去記事で書きましたが、人気者のカミラは陸軍軍人のアンドリュー・パーカー・ボウルズと二股をかけていました。こう書くとカミラが如何にも淫らな女に感じます。
当時の社交界では、とにかくカミラは人気者で、多くの男性からモーションをかけられていたそうです。
実際に、ネットに残る社交界デビュー当時のカミラの写真を見ると、美貌では、ダイアナに劣るかもしれませんが、個人的には、非常に「好感度」を感じる容貌です。
チャールズからのプロポーズを待っていたカミラでしたが、煮え切らない態度に業を煮やして、アンドリューと結婚します。
しかし、諦めきれないチャールズは、アンドリューの海外勤務の晩は、カミラを訪ね、アンドリュー邸にチャールズの車が止まっているのはゴシップ誌記者の間では有名な話でした。
その後の、経緯は、複雑多岐ですが、チャールズはダイアナの姉のセーラと交際するも、失恋。
しかし、1979年に美しく成長したダイアナと再会して、恋が芽生え、交際に発展。
★そして、チャールズは、ダイアナとの結婚をカミラに相談し、「賛意」を受けて、結婚に踏み切りました。
私が、この事実で感じるのは、男女の仲を越えた、チャールズとカミラの「深い信頼関係」です。
単なる「体の関係」を越えた「絆」を感じるのは私だけでしょうか?ダイアナには気の毒としても。私のカミラと言う女性に感じる「人物像」は、恋人や夫に「精神的な負担感・重さ」を感じさせない女性の印象です。
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ダイアナの人物像
経歴を見ますと、幼いころの両親の離婚、優秀な姉二人と比較される辛さ、「愛に飢えていた」ことが想像できます。
しかし、ダイアナの、チャールズとの結婚後の夢は「二人で、ソファーに並んでTV番組を見る事」だったそうです。
私は、ダイアナはチャールズに対して「夫としての愛」と「父性愛」を両方求めていたのではないか?と推測します。
だとすれば、夫にとって妻は「精神的に超重い女」だと感じるでしょう。
離婚原因の所在
夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが、ダイアナのBBCの有名なインタビューコメント「この結婚は最初から3人で始まった」から言うと、最初に不貞を働いたのは、チャールズです。
しかし、その後ダイアナも馬術コーチの、騎兵将校ジェームズ・ヒューイットと5年間の不倫関係を結びます。ヒューイットと馬場で二人で写った写真を、写真誌で見ましたが、「この二人できてるな」と言う空気が満々でした。
世間体を考えた、英国陸軍は、ヒューイットを、イラク戦争の最前線に送ります。これでやっと二人の仲が切れました。
どちらが先かは別にして、双方不貞を働いたことは事実です。
チャールズの夫として皇太子としての評価
夫としての評価は、ダイアナが決めることだから、当然「最低」でしょう。
「夫婦生活の方も新婚当初は、三週間に一回程度、2王子ができてからは所謂SEXレスになった。」と暴露していますから、アメリカでは妻からの離婚訴訟の理由となります。
ただ、皇太子としての「公務」の方は非常に熱心で、一日も休むことなく、領地の管理に出かけていました。
余りにも、公務に熱心すぎるチャールズに、寂しい、ダイアナは、出かけるのを阻止しようとしたこともあったそうです。
★公務に熱心な点は、エリザベス女王も、父のエジンバラ公も高く評価していたようです。
鑑定 チャールズ皇太子
チャールズの命式を見てみましょう。
1948年11月14日生まれ(68歳)
・・・上 中 下 宿命星 十二運 吉凶星
年柱 戊 子 癸 正官 比肩 建禄 咸池
月柱 癸 亥 壬 比肩 劫財 帝旺 寡宿 亡神
日柱 癸 卯 乙 傷官 長生 天乙貴人 天徳貴人
時柱 庚 戌 戊 印綬 正官 衰 血刃
【辰巳空亡】
【総合所見】①堂々たる王の命式。②結婚運は弱く、子供のことで苦労する。
・①については、組織の長たる正官が2個有ります。堂々たる英国王の命式です。
・月柱の十二運に帝旺が来ていますので身旺です。人生思い通りになる暗示です。すったもんだが有りましたが、結局、最終的に、最愛の愛人カミラと結ばれました。
・2個の戊と、3個の癸が有ります。6組の干合が成立します。無情の合。ちょっとドライですがイケメンです。
お母さんそっくり、エリザベス2世の戴冠式の時の美しさは息をのむようでした。
この手法は常に使うとは限りませんが、「月令」を見てみましょう。
・日干の癸は、「水の弟=小さな水」です。例えれば、水溜りや、小さな池です。気温が高ければ、すぐ蒸発してしまうでしょう。
しかし、11月14日生まれです。日本では初冬ですが、イギリスでは相当寒いでしょう。水が蒸発する心配は有りません。
★自分が生まれた、宇宙の5元素(木、火、土、金、水、この場合は水)にとって最も快適な季節に生まれた命式の事を「月令を得る」と言って、最強とみなします。
・正財や偏財の「妻星」が有りません。結婚運が弱かったのです。初婚に破れたダイアナとは、「不幸な出会い」と言うべきでしょう。
・ダイアナの死後、カミラと念願の結婚が叶いましたが、「カミラ様様」です。カミラがいなかったら、この人は今頃、孤独な初老の王族でしょう。
★ダイアナの件で、英国民にとっては不人気ですが、顔の知能もダイアナに似たウィリアムではなく、エリザベス2世の次はこの人が英国王だと思っています。
・年柱の子と日柱の卯が刑「けい」を形成します。子供のことで苦労する暗示です。マザコンのウィリアムのせいで親子仲は良くないようです。
二十八宿は畢宿(ひつしゅく)です。
ちょっと反応が遅かったり、動作の鈍い人もいますが、概して謙虚な人が多いです。
天台宗の開祖の最澄上人がそうです。
次は、ダイアナです。
鑑定 ダイアナ元妃
1961年7月1日生まれ~1997年8月31日(36歳没)
・・・・上 中 下 宿命星 蔵干 十二運 吉凶星
年柱 辛 丑 辛 偏官 偏官 食神 衰 咸池
月柱 甲 午 丁 劫財 食神 長生 文昌貴人
日柱 乙 未 己 偏財 食神 養 寡宿
時柱 丙 戌 戊 傷官 正財 食神 墓 暗禄 月徳貴人 華蓋
【辰巳空亡】
【総合所見】四柱推命的にはチャールズとの相性は非常に良かった。破局にいたったのは「二人の人生観の絶望的なギャップ」
・再び「月令」を見てみましょう。日柱の天干は乙です。「木の弟」で、例えて言えば、花壇の草花です。そして生まれたのが7月11日ですから
初夏です。ぐんぐん気温が上がってくるので、水不足だと草花は枯れてしまいます。しかし、ダイアナの5行を見ても「水」は有りません。
しかし、チャールズの5行には癸が3個もあります。癸は花壇に水をまく「ジョウロ」と考えたら良いでしょう。
ジョウロで水分を与えられて、草花は生き生きと蘇ります。
★そういう意味で、「月令を得ていない」弱いダイアナの命式を、チャールズの命式はサポートしてくれるので、非常に良い相性だと言えます。
ダイアナの二十八宿は、危宿です。
女性は気ままで気分屋で恋多き女性が多いです。現役のタレントではデヴィ夫人が典型的でしょう。
チャールズとは、【友・衰の関係】でお友達縁なので、相性は良かったです。
★二人とも、辰巳空亡で「同一空亡」です。同一空亡のカップルは、関係が冷却化していても、なかなか離婚しないカップルが多いです。
何故離婚したのか?
★今、日本の皇室で問題になっている「貴賤婚」ではありません。
純然たる英国貴族のスペンサー伯爵家の御令嬢です。皇太子妃としては申し分のない実家です。
離婚の原因を私なりに推測すると「二人の「幸福感」の絶望的なギャップ」
チャールズは、将来の英国王としての自覚が高く、公務に熱心で、ダイアナに将来の王妃としての自覚と「欲望のコントロール」を求めたと思います。
しかし、ダイアナがチャールズに求めたのは「夫と子供たちとの庶民的な幸福と、夫としての愛と「父性愛」を同時に求めた」と思います。
だとしたら、二人の求めるもののギャップは永遠に埋まらなかったでしょう。
ダイアナの男性との交際経験の少なさ。
独身時代のダイアナは男性の友人はいても、親密な交際相手はいなかったと言われています。
英国皇太子妃の条件は「処女」であることと聞いていますが、そこそこの親密な交際相手「元彼」がいれば、「性格上の欠点」や「皇太子妃として適性の有無」など、事前に情報が集められたと思います。
私は、率直に言って、英国民が今もダイアナを慕う心情は理解できますが、「プリンセス・オブ・ウェールズ」としての適性は、無かったと思います。スーパーモデル並みのスタイルと美貌、ボランティア活動等、華麗な「英国の薔薇」でしたが英国王室が、彼女に求めたものは違っていたと思います。
性欲の強さ
好色の星の咸池が有ります。時柱の丙と年柱の辛が干合します。威制の合で「性欲の塊」です。
婚姻中の不倫から始まり、離婚後の男性遍歴とある意味華麗でした。
命式に夫星の「正官」が有りません。代わりに「愛人星」の偏官が2個もあります。
これは、彼女の人生で、正妻であった期間より、他の男の「愛人」であった期間の方が実質的に長かったことを示しているのではないでしょうか?
★食神が3個と傷官が1個あります。食神&傷官過多で病気や災厄に遭いやすいです。
病気は過食症、災厄は例の交通事故でしょう。
以上