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ニクソン大統領について
沖縄返還の恩人
ケネディの前のアイゼンハワー大統領の時の副大統領でした。
1960年の大統領選では、ケネディの不正選挙で敗れて、8年間の不遇時代を過ごします。
その時、親しかった日本の岸信介元総理が、日本に招待し、弟の当時の佐藤栄作首相も交えて、親睦し、もともと弁護士だったニクソンに岸さんが、クライアントを紹介したりして、不遇時代を励ましました。
それに感謝したニクソンは、1969年の「沖縄返還交渉」で1972年の沖縄返還を実現してくれました。
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先見力のある有能な大統領
8年間、アメリカという国が、泥沼に足を取られたベトナム戦争からの撤退を実現しました。
いくつかの不運
ケネディとの大統領選では、TV討論で、暗く陰気な印象を与えてしまい、損をしました。
大統領時代に数々の実績を上げながら、猜疑心の強さから、「ウォーターゲート事件」を起こし、弾劾訴追を受けることになり辞任しました。
《ウォーターゲート事件》
1972年6月17日にワシントンD.C.の民主党本部で起きた盗聴侵入事件に始まったアメリカの政治スキャンダル。
1974年8月9日にリチャード・ニクソン大統領が辞任するまでの盗聴、侵入、裁判、もみ消し、司法妨害、証拠隠滅、事件報道、上院特別調査委員会、録音テープ、特別検察官解任、大統領弾劾発議、大統領辞任のすべての経過を総称して「ウォーターゲート事件」という。
それでは、ニクソンの命式を見てみましょう。
リチャード・ニクソン
1913年1月9生まれ~1994年4月22日(81歳没)
・・・・・・上 中 下 宿命星 蔵干 十二運 吉凶星
年柱 壬 子 癸 食神 傷官 食神 死 囚獄 白虎殺
月柱 癸 丑 己 傷官 印綬 傷官 墓 天乙貴人 寡宿
日柱 庚 寅 甲 偏財 偏印 絶 天徳貴人 月徳貴人
時柱 癸 未 己 傷官 印綬 冠帯 天乙貴人
【午未空亡】時柱が空亡しているが、時柱の未と月柱の丑が冲「ちゅう」を形成するので解空(空亡でなくなる)する。
【総合鑑定】命式(宿命)は総合的に見て弱いが、後天運が良いので、いつかは大統領になる人物だった。
十二運を見てみましょう。死、墓、絶、冠帯ですから、総合的に見て身弱です。
月令を見ますと、1月生まれの庚(斧)です。庚は秋が旬ですから、月令は得ていません。
丑―未の冲「ちゅう」があるので、2個の天乙貴人が死んでしまいました。しかし、天徳貴人と月徳貴人のペアがあるので、天乙貴人に相当します。
囚獄があります。刑事事件に縁があります。逮捕こそされませんでしたが、「ウォーターゲート事件」という、民主党本部の盗聴を指示したため、弾劾訴追が確実になり辞任せざるを得なくなりました。
しかし、彼の大運の推移を見ると、38歳から運気は上昇に入り、88歳でピークを迎えます。
ケネディに負けた1960年の大統領選が47歳だったので、既に上昇運に入っていました。ケネディの不正操作がなければ、ニクソンが大統領になっていたでしょう。
ただ、「天命」は彼に「ベトナム戦争の後始末」を命じたのでしょう。
《印星殺の成立》
印綬が2個、偏印が1個あるので、印星殺が成立します。
彼が、大統領を辞任に追い込まれた日の行運を見てみましょう。
74年 甲寅甲 偏財 偏財
08月 辛未己―空亡 劫財 印綬
08日 辛巳丙 劫財 正官
8月8日は節明前なので、未の月で空亡月です。そしてお約束の印綬が巡ってきました。
《食傷過多の成立》
食神が2個で、傷官が3個あるので、食傷過多の成立です。
病気や災厄に会いやすいです。副大統領時代はアイゼンハワーから「汚れ仕事」を押し付けられ、挙句に、大統領選ではアイゼンハワーに支持をしてもらえませんでした。ついてないことの多かった人です。
★日柱の十二運が、庚寅―絶となっています。絶は十二運では最弱ですが、性格分類でいうと、「感覚型」となります。
一つ一つ、理屈を積み重ねて、判断する人ではなく、瞬間的に結論を出します。天才型の人が多いです。