書籍化されました。
文在寅政権と武藤正敏元駐韓大使の予言
もう3年前になりますが、2017年6月、当時韓国は大統領選の真っ最中でしたが、巷で非常に話題になっている「韓国分析」の本を読みました。
著者は外交官で、駐韓国特命全権大使の武藤正敏氏です。
ここで、聞きなれない用語ですが、
特命全権大使とは・・・・WIKIより
外交使節団の長で最上級の階級である[1]。接受国の元首に対して派遣され、外交交渉、全権代表としての条約の調印・署名、滞在する自国民の保護などの任務を行う。国際連合などの国際機関の政府代表部に対しても派遣される。
外交使節団長
接受国に駐在する外交使節の長 としての大使の中で最も在任期間の長い大使は、外交使節団長 と呼ばれ、駐在国における各種外交行事の際は、全ての外交団の代表として振舞うことになる。
ポイントは
「外交使節の長 としての大使の中で最も在任期間の長い大使」です。
《霞が関の省庁では「事務次官」が上がりのポストだが、外務省は違う》
★「外務省のロイヤルロード(王道)は事務次官→駐米大使です。
他の省庁では、事務次官を退任した後は、所管の外郭団体や、独立行政法人のトップに「天下り」するのが通例です。
しかし、「雰囲気的」には、燃え尽きて「余生を送る」という感じですが、外務省の場合は、事務次官退任後も「プロの外交官」として、バリバリ働くわけです。
武藤正敏・・・・WIKIより
日本の元外交官。元在大韓民国特命全権大使、三菱重工業株式会社顧問。現在は外交経済評論家。
人物
東京都出身。1972年に横浜国立大学を卒業し、外務省に入省。ソウル市で朝鮮語研修を受ける。
キャリア官僚の中で朝鮮語を専攻した「コリア・スクール」からの初めての韓国大使で、韓国勤務が語学研修を含め5度ある韓国通であり、外務省の北東アジア課長も務めるなど、朝鮮半島情勢通として知られる。
朝鮮語ができた駐韓大使には、日本統治時代の京城帝国大学卒で1980年代初めに駐韓大使を務めた前田利一がいるが、戦後生まれでは武藤が最初であった。経歴的には本省局長級経験がないなど、通常の自由民主党政権下での人事と異なり、丹羽宇一郎駐中国大使などとともに民主党菅内閣による異例の抜てきと評されている[4]。
韓国大使在任中の2012年8月には、李明博大統領が竹島上陸を行ない、大使召還も検討され一時帰国した。また韓国政府と連絡をとれず、外務大臣のリーダーシップが届いていなかったことが、参議院予算委員会で問題とされ、同年丹羽駐中国大使などともに退任した。
ポイント①は
「経歴的には本省局長級経験がない」・・・・です。
★「特命全権大使」とは、外務省本省で「局長以上のポスト」を経験した後の為の在外公館でのポストです。
異例と言えば、異例です。武藤氏の後任の長嶺駐韓国特命全権大使は、外務省の国際条約局長でしたから。
ポイント②は
「キャリア官僚の中で朝鮮語を専攻した「コリア・スクール」からの初めての韓国大使で、韓国勤務が語学研修を含め5度ある韓国通であり、外務省の北東アジア課長も務めるなど、朝鮮半島情勢通として知られる。 」
・・・・・・・・「朝鮮半島情勢通」と言う点ですね。
文在寅政権の予言(2)韓国大統領 へ続きます。
《「韓国愛」に満ちた大使が味わった韓国大統領の「恩をあだで返す行為」(怒)》
朝鮮語が上手で韓国の立場と韓国人の気持ちが一番よくわかる人でしたが、赴任した時期が最悪でした。
当時は、民主党政権が「レームダック化(死に体)」し始めた末期で、時の韓国大統領は、「在日出身(大阪生まれ)」でありながら、単なる「反日パフォーマンス」だけではなく「日本と日本人」を露骨に馬鹿にする行為を繰り返した李明博(りあきひろ)でした。
1 日本の固有の領土である「竹島」に不法上陸
2 当時の今上天皇を「日王」呼ばわりして「謝罪要求」
その他本人は「オフレコ発言」のつもりだったでしょうが「日本は既に韓国の支配下にある」と言うニュアンスの発言も漏らしています。
李明博の「侮日(ぶにち;日本を侮辱すること)言動」をきっかけに、当時臨界点に達していた日本国民の「民主党政権に対する不満」とないまぜになって、一気に「嫌韓ムード」が国内に燎原の火の如く広がったのは、記憶に新しいところです。
日韓関係が、「最悪の状態」になる中で、当時の武藤大使も、頻繁にTVに映っていましたが、「本来非常に扱いにくい隣国」でとりわけ「空気を読もうとしない李明博」を相手に、一大使としては「日韓融和」を維持するのは力の限界を超えており、TVに映る憔悴した武藤大使を見て、個人的には気の毒だなと思っていました。
大使任命の人事が民主党の菅直人政権時だったので、2012年の年末に、自民党が政権を奪還して、第二次安倍政権が発足すると、あたかも責任を取らせられるかの様に退任しました。
※文在寅政権の予言(2)へ続きます。