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アメリカの近代史を振り返れば一目瞭然
※続きです。
第一次大戦で大儲け
しかし、その反動で、1918年の戦争終結後11年たった1929年に「世界大恐慌」が起きました。
見方を変えれば「戦後不況」です。
大不況の責任を取って退陣したフーバー大統領の後任のフランクリン・ルーズベルト大統領は、「公共事業による景気刺激策」のニューディール政策を1933年に打ち出しましたが、その後失業率が再上昇したりして、顕著な効果は見られませんでした。
それで、ルーズベルト大統領が、狙ったのは日本を「挑発」して、アメリカが第二次世界大戦に参戦することによって得られる「戦争特需」でした。
実際に、事実上の「対日宣戦布告書」の「ハルノート」で追い詰められた大日本帝国が、やむなく対米開戦に踏み切った1941年に、アメリカの実質GDP(国内総生産)は、1929年の「世界恐慌」以前の水準に戻ったのです。
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アメリカは大規模な対外戦争をやれば必ず儲かり、国内景気は持ち直す(怒)
その理由は
・地理的条件から、「アメリカ本土」が戦場になることはない。
・「アメリカの支配階級の子弟」はあらゆる「政治力」や「コネ」を使って、「徴兵を回避」できるからです。
・アメリカでは「貧乏人は金持ちの盾になる」という事実があります。
実際に、朝鮮戦争の時、ちょうど、徴兵対象者だった、ケネディ家の四男のエドワード・ケネディは、実父のジョセフ・ケネディの「政治力」で、朝鮮半島ではなく、平穏無事な欧州のNATO本部勤務となりました。
ブッシュ・ジュニアは、ベトナム戦争の時、徴兵対象となりましたが、パパ・ブッシュの「政治力」でテキサス州兵に潜り込んで「徴兵忌避」しました。
《実際に「先制奇襲(侵略)したのは北朝鮮だが、「金日成」をまんまとおびき出したのはアメリカ》
アメリカの国務長官(日本で言えば外務大臣)が「アメリカの国防圏」から朝鮮半島を除外すれば、頭の悪い金日成が「その気」になるのは当然。
《墓穴を掘った「金日成」の2枚舌と恥をかかされたスターリンと騙された毛沢東》
金日成「スターリン閣下、アメリカは絶対に出てきません。毛沢東も「やる気満々です」
金日成「毛沢東主席、アメリカは絶対に出てきません。スターリン閣下も承知しています(嘘)」
「金日成」は見事にアメリカの「誘い水」に乗せられてしまいました。
緒戦こそ、圧倒的に優勢で韓国軍を釜山に追い詰めますが、満を持していたマッカーサー率いる連合軍が、
北朝鮮軍の背後の仁川に「逆上陸」すると、各軍団が「分断」された北朝鮮軍は、パニックに陥り、
あっという間に首都の平壌も占領されてしまいます。
緒戦で「制空権」を握られた北朝鮮軍は、なすすべもなく、コテンパンにやられて、北朝鮮の主要都市は、猛爆撃で焼け野が原となります。
勢いに乗った連合軍が鴨緑江(中朝国境の川)に迫ると、騙されていることを承知の上で、毛沢東は参戦に踏み切ります。
《中国軍伝統の「督戦部隊」による「人海戦術」に連合軍は消耗する》
この時、毛沢東率いる人民解放軍は、前年1949年の「国共内戦」で勝利し、降伏した「中国国民党軍の捕虜」を大量に抱えていました。
中国人民解放軍(義勇軍という名称で参戦)は、アメリカ軍との最前線にその「降伏国民党軍の捕虜」を大量に配置して、人民解放軍の「督戦部隊」は後ろから、銃を構えて、捕虜部隊に突撃を命じました。
前に進まなければ、射殺される「捕虜部隊」は狂ったようにアメリカ軍に向かって突撃をします。
突撃しても、アメリカ軍の圧倒的な「火力」で、なぎ倒されますが、倒しても、倒しても「捕虜部隊」は、巨大な波の様に押し寄せてきます。
これを「人海戦術」と呼びますが、今まで、この種の攻撃を受けたことのないアメリカ軍は驚き、かつ消耗しました。
中国にとっては、降伏した大量の国民党軍の捕虜を収容していると、必要な食料やら何やらで金がかかるし、反乱の怖れも有る。
それなら、強力なアメリカ軍に突撃させて、全員戦死しても、相手が疲弊すれば、人民解放軍本体の損害はないので、「一石二鳥」となります。
ちなみに、「自軍兵士の人命を軽視」するこの戦法は中国軍の伝統的な戦術です。
ともあれ、自軍の「先死者数無視」の「人海戦術」で、アメリカ軍や韓国軍を押し返した中国軍と北朝鮮軍はソウルを奪回しましたが、
「再奪回」され、ともに一進一退を繰り返すうちに、膠着状態となり、結局、双方「休戦協定」を結ぶことになりました。
※続きます