書籍化されました
無限拡散:小池百合子の掘った墓穴
《今回もまた「偽物」の卒業証書を「提示」して墓穴を掘った小池百合子(怒)》
今週の月曜6月15日に、あれほど提示しないと言っておきながら、前言を翻して、提示した「なんちゃって卒業証書」は専門家から見るとやはり「突っ込みどころ満載」だったようです。
ロンドン在住の作家、黒木亮氏が指摘しています。長くなりますが転載します。
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卒業証書を公開しても疑惑を払拭できない小池都知事
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60947
エジプト軍事政権に握られた都知事の生殺与奪
2020.6.17(水)黒木 亮
公開に後ろ向きだった。小池氏は、都議会でも再三にわたって公開を拒否してきたが、ここに来て急遽公開したのは、このままでは乗り切れないと思ったのだろう。
長期にわたって公開を拒んできたのは、正規のルートで卒業していないので、自分が持っている卒業証書類が本物かどうか、自信が持てなかったからだと筆者は推測している。
正規のルートで堂々と卒業したという自信があるなら、すでに50回でも100回でも公開してきたはずだ。
筆者が記事などで「卒業証書のほうは、要件をいくつか欠いており、さらに疑わしい。裏面も見る必要がある」などと指摘してきたので、”お友達”のカイロ大学日本語学科長に相談しながら、これなら何とか乗り切れると思って公開に踏み切ったのではないか。
小池氏が今回公開した卒業証書が本物であるなら、過去に使われた卒業証書は偽物ということになる
異なるロゴ
では、今回公開した卒業証書類はどんなものだったのか?
最初に指摘したいのは、小池氏が今回公開した卒業証書が本物であるなら、自著『振り袖、ピラミッドを登る』(1982年)の扉に使われた卒業証書は偽物ということになる。
両者のロゴが明らかに違っているからだ。
今回公開された卒業証書には、エジプト外務省の認証、収入印紙、がない
(文春オンライン「小池百合子都知事のカイロ大学「卒業証書」画像を徹底検証する」
今回公開された卒業証書は、1978年11月に作成されたと書かれているが、エジプト外務省の認証もなく、収入印紙も貼られていないため、本当にその頃作成されたものか確認のしようがなく、石井氏の推測を否定できない。
エジプトの国立大学の卒業証書が海外で有効なものとして通用するためには、エジプト外務省の認証が必要である。
過去に公開した証書には、外務省の認証の日付、貼られている印紙の種類や額などから、この卒業証書が当時作成されたことが確認できる。
下の画像は、(小池氏が卒業したと称している)1976年のカイロ大学文学部の卒業証書の下部である。
左の四角の中の黒っぽい文字は「48213番の最終署名が真正なものであることを証する」というエジプト外務省のスタンプで、担当職員のサインと日付がある。
外務省の認証の日付、貼られている印紙の種類や額などから、この卒業証書が当時作成されたことが確認できる。しかし、小池氏の卒業証書にはこれらがない。
卒業証書のサインが当時の学長のサインと異なる
また小池氏の卒業証書のアミード(学部長か学生部長)のサインが、この年度の卒業証書のアミードのサインと異なっている点も、小池氏の卒業証書が本当に1978年11月に作成されたものかどうか疑問を抱かせる
(学長のサインは同じだが、これはスタンプだと思われる)。
1年落第したのに、1976年卒業はおかしい
さらに卒業年が1976年となっているが、『振り袖、ピラミッドを登る』の中で、「1年目に落第した」と明記しており、
それなら卒業は早くても1977年以降でなくてはならないのは、すでに指摘したとおりだ。
エジプト人にも読めない部署名、何学部かは不明
卒業証明書のほうは、左下のスタンプの鷲のマークと上部にある「カイロ大学」という文字は読めるが、
スタンプの下部にある部署名が判読不能である。
またそれにくっ付くようにして逆さに押されているスタンプは「クッリーヤ(学部)」の文字は読めるが、何学部かは判読不能である。
この点は、2人のエジプト人に見せたが、やはり「読めない」との回答だった。
小池氏に関わる敬称・動詞・形容詞・人称代名詞がすべて男性形で書かれている
小池氏に関わる敬称・動詞・形容詞・人称代名詞がすべて男性形で書かれているのは従来から指摘している通りだ。
学部長のサインもこの年度の文学部の卒業証明書にあるサインと異なっている。
これらについても、小池氏は説明する必要があるだろう。
成績表を公開しないのも不思議
さらに卒業したことをより積極的に証明できるはずの成績表をいまだに公開していないのも不思議である。
小池氏は、清水の舞台から飛び降りる気持ちで卒業証書類を公開したようだが、
それらの真贋や有効性にはなお数多くの疑問が残る。
公職選挙法の虚偽時効公表罪の疑い
学業実体の有無という別の問題
2つの目の問題は、公職選挙法の虚偽事項公表罪の疑いだ。
いくらカイロ大学が卒業を認め、卒業証書類を持っていたとしても、学業の実体がなければ、学歴とは認められない。
エジプトではカネやコネでいくらでも学位や卒業証書類を手に入れられる。
小池氏は父親をつうじて、ハーテム副首相とのコネも持っていた。
ほころびの多い、小池都知事
また、
(1)あったはずの卒論をなかったと言う嘘、
(2)「首席で卒業した」「トップの成績と言われた」、
「1年目で落第したが4年で卒業した」、
「1971年(存在しない)カイロ・アメリカ大学・東洋学科入学(翌年終了)」、
「何度も卒業証書を公開した」(都議会答弁)、
「卒業証書類を、複数のアラブの専門家が判読し、本物と認めた」(同)等々、
卒業や証書に関する多くの嘘、
(3)「とてもよい面会」を「とても美味しい面会」と言い間違える「お使い」レベルのアラビア語、
などを考慮すれば、学業実体があったと信じるのは困難である。
舛添要一氏による指摘
カイロ大学の声明には2つの嘘が含まれており、端的に言うと、脆弱な自国経済を支えるODA獲得を至上命題とするエジプト政府の意向に沿うためのものだ。
文面やタイミングから考えて、これは小池氏のアリバイ工作であると筆者は考えている。
前都知事の舛添要一氏は、一連のツイッターで次のように指摘している。
「(カイロ大は卒業証書や卒業に至る経過、成績表は公開しておらず)先進国の大学なら、全ての記録を保管し公表できる。声明など出すこと自体が政治的で胡散臭い。日本からの援助を期待する外国政府まで使う。立候補前の政治工作だろう」
「私はパリ大学とジュネーブ大学に籍を置いたが、大学が声明まで出してそれを追認することはない。出すなら声明ではなく当時のデータだ。データ抜きなら政治的都合で何とでも言える。エジプトという専制国家ならではの腐敗の極みだ。証拠も出さずに○○が卒業生だと声明を出す先進国の大学は絶対にない」
「かつて小池都知事から私が聞いたのはカイロ大学『首席卒業は、学生が一人しかいなかったから』という話だ。私は、外国人学生専用のコースかと思った(私が留学したフランスでは外国人専用の博士号コースがあった)が、『学生一人』すら嘘だったようだ」(筆者注・当時のカイロ大学文学部社会学科には約150人が在籍していた)
池田信夫氏の指摘「カイロ大が、卒業名簿を出さない理由は何か?」
また池田信夫氏(経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)はJBpressの「小池百合子氏とカイロ大学の深い闇」で、この問題を取り上げ、見解を述べている。
「一卒業生について大学が声明を出すのは異常であり、先進国では考えられない」
「むしろこれで明らかになったのは、小池氏の学歴を証明する証拠はカイロ大学に存在しないということだ。卒業生名簿に小池氏の名前があれば、こんな声明を出す必要はなく、そのコピーを出せばいい。
卒業証書を発行した記録を出してもいい」「エジプト大使館が都議会の日程を把握しているはずがないので、これは小池氏が自民党の(小池氏に卒業証書類の提出を求める)決議案を封じるためにエジプト大使館に頼んだものと思われるが、政府の声明はそう簡単に出せるものではない。大使館がそれに応じたのはなぜだろうか。
(中略)
小池氏は腐敗した軍事政権エジプトに握られている
その理由は、逆にカイロ大学が『あの卒業証書は大学の発行したものではない』と認めたらどうなるかを考えればわかる。
その瞬間に小池氏の選挙違反が決まり、当選無効になる。
小池氏の学歴を証明するものはカイロ大学の声明以外に何もないので、彼女の運命はエジプト政府に握られているのだ」
またカイロ大学文学部で学んだ経験があり、『カイロ大学“闘争と平和”の混沌』という著書もあるジャーナリストの浅川芳裕氏はJBpressの「カイロ大『小池氏は卒業生』声明の正しい読み解き方」で、次のように指摘している。
「(小池氏が)カイロ大学を掌握する権力者に頼み込み、入学した行為が尋常ではないのは確かです。カイロ大学の声明でわざわざ『正規の手続き』と強調している点、また大学の公式サイトではなく、大使館という外交ルートを通じて声明を発表している点も尋常ではありません」
「(エジプトの政府系新聞アハラーム紙の)記事を深読みすれば、都知事にまで出世した小池氏に対し、彼女を育てたハーテム氏、つまりはエジプト軍閥国家への恩を忘れるなよ(さもなければ真相をばらすぞ)、という脅迫じみたメッセージと解釈することも可能です」
「学歴詐称の疑惑の先にある、真の問題は、今回の声明への見返りが何かということです。小池氏はこれまでハーテム人脈の権力構造により、特別待遇を受けてきた。
その恩に加え、小池氏は、学歴詐称疑惑の渦中で迎える都知事選の直前、エジプトの軍閥から助け舟を出された格好です。
(中略)これは、日本の国益にとって、より本質的な問題といえます」
元週刊朝日編集長の山口一臣氏「目先の批判をかわすために、国を売ったのと同然です」
元週刊朝日編集長の山口一臣氏も、ツイートで懸念を表明している。
「エジプトに限らず、アメリカやヨーロッパ各国はもちろん、中国や北朝鮮、ロシアといった国を含めて
外国政府が言うことを疑いなく信じることは危険です。中国は尖閣諸島は中国古来の領土と言ってますが、信じますか?ロシアは、北朝鮮は、韓国は……。日本だって国益のためにウソくらいつきますよ」
「最大の問題は(小池氏が)外国政府の強い支配下にあるということでしょう。
カイロ大学に声明を出してもらったことで、以後、彼女の生殺与奪権は軍閥独裁のエジプト政府が握りました。目先の批判をかわすために、国を売ったのと同然です」
※小池百合子のパトロンは、エジプトの闇の世界のドン・ハーテムへ続きます。