書籍化されました
北朝鮮の経済活動➁「物乞い」「ゆすり、たかり」
現在の北朝鮮は兵士に「配給」する軍服も作れない状況
軍服の材料の「布」を中国から輸入していましたが、国境を遮断した現在輸入が途絶えて、軍服も「製作」「配給」できない状態です。
《北朝鮮は最終的に、2002年の小泉訪朝時に外務省の田中均が約束した「過去清算金」の100億ドルが欲しい》
救う会 全国協議会 米朝協議と拉致問題-東京連続集会102
◆小泉政権は北朝鮮に100億ドルの支援を約束か
救う会会長 西岡力教授
彼らが日本に期待している金額は100億ドル、1兆円以上です。
配布資料として「月刊正論」に私が書いたもので、今発売されているものがありますが、東京に何回か来ていただいた張真晟(チャン・ジンソン)さんという統一戦線部の幹部が、「2002年に100億ドル以上が来ると言われた。しかしそれはODAなのでプロジェクトベースだ。
スポンサードリンク
だからプロジェクトを作れと各部署に命令が下った」と最初に来た時話してくれました。
そのことを櫻井よしこさんが週刊誌に書いたら、小泉元総理の事務所から抗議が来て、「そんな約束はしていないと言われた」と言っていましたが、その話を張真晟さんにしたら、ソウルに今いる貿易関係者、保衛部関係者、党関係者の3人に、私が見ている前で電話して、「2002年9月にそんな話があったですよね」と言ったら、みんな「そうだ」と。
その人たちは2002年9月には平壌にいた人です。
そして2年前の2016年に、イギリス大使館で公使をしていて韓国に亡命した太栄浩(テ・ヨンホ)という人が今年本を書きました。
まだ韓国語版しかでていなくて、秋に日本語版が出ると言われていますが、それにこう書いています。
(小泉首相が平壌訪問して金正日と平壌宣言を発表した後)、姜錫柱(カン・ソクジュ)第一副外相が直接外務省の講堂で全体成員を対象に講演を実施した。「日本は植民地統治の被害に対して経済協力方式で補償すると約束した。少なくとも100億ドルは入ってくるだろう。
100億ドルなら朝鮮の道路と鉄道など基本的な下部構造はすべて現代化できる」と。
姜錫柱という人は、小泉さんが金正日と会った時、その横に座っていた人です。
彼が向こう側を仕切ったんです。日本側は田中均局長が仕切った。
そして外務省のメンバー全員を集めて内部の講演会をした。
そこに太栄浩さんも出た。だから自分の経験なんです。
また、「『100億ドル』という題目には私さえも胸が躍った。外務省の同僚たちも大変興奮した様子だった。その程度に大切で莫大な金額だった」と書いています。
日本政府は「100億ドル」を約束したことを認めていませんが、第一次安倍政権の時、安倍総理は外務省に、「田中均さんがやった秘密交渉と言われているものの記録を持ってこい」と言ったら、2回分がなかった。
これは「産経新聞」の阿比留記者などが繰り返し書いていますし、私も直接安倍総理から「なかった」と聞いています。
(約束は)なかったということと、日本側の記録に「100億ドル」の部分がないということが裏と表の関係になっている可能性があると私は推測しています。
そして米朝首脳会談が終わった後、その「100億ドル」以上という数字が日本経済新聞、産経新聞、朝日新聞に出ている。
誰かがその数字をリークしているのではないかと思っています。
この「100億ドル」というのが、北朝鮮の経済にとってどれくらいの金額か。
国連の推計によると北朝鮮のGNPの規模は200億ドル、韓国銀行の推計によると約400億ドルです。
為替レートをどう取るかで全然違ってきます。しかし国連の推計だと半分、韓国銀行の推計でも25%が入ってくるということだったのです。だから外務省の外交官たちは「胸が躍った」、「興奮した」と言っているわけです。
そのお金が今、目の前に見えている。
太栄浩(テ・ヨンホ)
元駐英北朝鮮大使で「脱北」後、韓国に亡命。
現在、野党未来統合党(反北保守;元自由韓国党)から国会議員になっている。
姜錫柱(カン・ソクジュ)
1939年8月生まれ – 2016年5月)は、朝鮮民主主義人民共和国の外交官、政治家。
朝鮮労働党中央委員会政治局員、党中央委員会書記局書記(国際担当)、党国際部長。
・1991年12月、党中央委員に就任。
・1994年7月、金日成国家葬儀委員として金日成の葬儀に参列。
・2002年9月と2004年5月の日本の小泉純一郎首相と金正日国防委員長との日朝首脳会談に同席した。
「金王朝」以外のメンバーで初代金日成の「葬儀委員」を仕切るというのは相当の大物です。
田中均
日本の外交官
外務省アジア大洋州局局長、外務審議官(政務担当)などを歴任した。
2002年の小泉純一郎総理大臣(当時)および金正日総書記による日朝首脳会談の史上初の実施や、日朝平壌宣言の調印の成立、また六者会合の開催における立役者として一躍有名となった。
在職中から論壇で様々な主張を行なっており、外務省の論客として知られた存在である。
蓮池夫妻、地村夫妻、曽我氏が帰国した際、北朝鮮側とは当初5人を再度北朝鮮へ帰国させる交渉内容であったことを官邸で言及したことが取り沙汰されたり、日朝平壌宣言の文言に拉致問題に関する具体的な言及がなかったことで、
日朝国交正常化を優先し拉致被害者問題を軽視したとの批判が集中した。
2003年9月、「建国義勇軍国賊征伐隊」を名乗る右翼団体によって、自宅ガレージに爆発物が仕掛けられる事件が発生。
「日朝国交正常化」を「拉致問題の解決」より優先し、自身の手柄の為、日本の「対北朝鮮過去清算」として100億ドルの密約をしたことで、外務省は事実上の解雇となった問題の大きい人物だと言われています。
苗字は左右対称の「田中」この人も「帰化人」でしょうか?
「拉致問題の早期の完全解決」がなされるまで「日朝国交正常化」はおろか、金銭、食料、肥料、燃料は一切北朝鮮に与えてはなりません。