≪2021年現在「コロナ後の中国経済V字回復」は大嘘≫
「中国経済いよいよ崩壊寸前…! 習近平が今度こそ本当にその引き金をひく」
現代ビジネス | 講談社
朝香 豊
引用論文のポイントを纏めると、
先ず統計数値から
「コロナ禍」で先進国中「失業率」が大幅アップ
中国の新規失業者数
アジア開発銀行の推計・・・約7900万人
UBS(俗称スイス銀行)の推計・・・最低7000万人
中国の失業率は20・5%で、失業率は10%増加ということです。
日本では定額給付金10万円、イギリスでは「8割の休業補償手当」を行いましたが中国政府は「国民への痛み止め」は一切やっていません。
中国のスマホの国内出荷台数は2016年度と比較して、45%もの減少です。
中国のスマホの国内出荷台数は2016年に5.6億台だったのが、2017年に4.9億台、2018年に4.1億台、2019年に3.9億台、2020年に3.1億台と、年々縮小し続けている。スマホは2年もしたらバッテリーのもちが悪くなって買い替えたくなるものだが、買い替え需要があまり発生していないのだ。
ここからバッテリーのもちが悪くなっても買い換えないで頑張っているユーザーが多いということが推察され、それは庶民の懐具合が我々の想像を遥かに超えるほど悪化していることを意味する。毎年6%以上の経済成長を続けている国の姿ではないだろう。
■富裕層による乗用車の購入台数は2017年度と比較して、20%減少しています。
中国の乗用車の販売台数の推移を見ると、2017年に2376万台だったのが、2018年に2235万台、2019年に2070万台、2020年に1929万台と、やはり年々落ちている。これを見ると富裕層の消費が伸びていることも考えられないのだ。
GDP(国内総生産)の公式は
Y(GDP)=C(消費)+I(投資)
です。
ちなみに、単純化の為に、貿易収支(輸出―輸入)は省いています。
毎年、経済成長を続けるためには
2016GDP<2017GDP<2018GDP<2019GDP<2020GDP
の「無限ループ」「拡大再生産」が継続しなくてはなりません。
公式から言えば、C(消費)もI(投資)も両方毎年増加すればよいのですが、
景気循環には「法則」があります。
「消費」が「投資」を牽引するのです。
中国の庶民層~低所得層の必需品のスマホの国内売上が増加すれば、スマホメーカーは「増産」の為に、工場のラインを増やすなどの設備投資を行います。
ちなみに、現在の中国は「完全なキャッスレス社会」であり、日常生活は全て「スマホ決済」の為、スマホは所得階層の全てにおいて「絶対的な必需品」です。
「完全なキャッシュレス社会」となったのは、中国は紙幣は「偽札」だらけで、クレジットカードもスキミングされるので、ほぼすべての「生活シーン」において
「スマホ決済」が普及しています。
また、中国共産党政府は「全人民のスマホ決済情報」を収集して「ビッグデータ」として「一元管理」していますから、全人民がいつどこでどんな「消費活動」をしたかは
すべて把握される「超監視社会」となっています。怖いですね~
現在、日本の菅義偉が法案化している「デジタル庁構想」もその目的は中国と同じです。やはり、菅義偉は中国人なのでしょうか?
★こうして、中国統計局の経済成長率の6%が実現するためには、「消費」が「投資」を牽引し、更に「消費」を呼び込むという「好循環」が不可欠です。
この景気循環は富裕層の乗用車の購入の場合も同じです。
従って、「所得階層別」の「消費必需品」の売上がここ5年間、年々減少している事実を鑑みれば、中国統計局発表の「コロナ後の6%経済成長」はフェイクだし「経済のV字回復」などは絶対にありえない話です。
★更に中国政府は「禁じ手」の金融政策まで始めました
≪更に中国政府は「禁じ手」の金融政策まで始めました≫
「コロナ不況下」の「不動産バブル潰し」
中国人民銀、不動産貸出に上限設定 過剰融資リスクに対応
https://jp.reuters.com/article/china-economy-property-idJPKBN2950S8
Reuters
中国人民銀行(中央銀行)は31日、不動産への過剰融資リスク軽減に向け銀行に融資上限を設定する新たな規制を公表した。人民銀本部前で4月撮影。(2020年 ロイター/Carlos Garcia)
[北京 31日 ロイター] – 中国人民銀行(中央銀行)は31日、不動産への過剰融資リスク軽減に向け銀行に融資上限を設定する新たな規制を公表した。
総融資残高に対する不動産融資と住宅ローンの割合に上限を設ける。
人民銀は、この包括的管理制度により銀行は不動産市場の振れに持ちこたえ、金融システムが不動産融資に過度に依存するシステミックリスクを防止することが可能になるとした。
人民銀のデータによると、9月末時点の銀行融資に占める不動産ローンの割合は30%近くとなっている。
4大銀行や国家開発銀行、交通銀行、中国郵政儲蓄銀行(PSBC)の上限は総融資の40%、住宅ローンは32.5%とした。これより規模の小さい銀行はまちまちで、地域の経済情勢に応じて上下2.5%ポイントで調整する見通しという。
規制を満たせない銀行には猶予期間があり、上限オーバーが2%ポイント以内なら2年、2%以上なら4年とする。
明日1月1日から実施する。
■「日本のバブル」はどうやって潰されたか?
元証券マンとしては「悪夢の記憶」です。
バブル崩壊とは・・・・Wikipediaより
バブル崩壊という現象は、単に景気循環における景気後退という面だけでなく、急激な信用収縮、土地や株の高値を維持してきた投機意欲の急激な減退、そして政策の錯誤が絡んでいる。
1990年3月に大蔵省銀行局(金融監督庁を経て現・金融庁)長土田正顕から通達された「土地関連融資の抑制について」(総量規制)に加えて、日本銀行総裁三重野康による金融引き締めは急激なものとなり、信用収縮が一気に進んだ。信用崩壊のさなかにおいても金融引き締めは続けられ、日本の経済を極度に悪化させた。
当時の「国民世論」とマスメディアは「バブル=悪」と決めつけて、政府や監督官庁(日銀、大蔵省)に「バブル潰し」を期待していました。
当時「平成の鬼平」ともてはやされた三重野日銀総裁は、1989年から、5回にわたって公定歩合を引き上げましたが、地価の上昇は止まりませんでした。
そこにとどめを刺したのが、「不動産融資に関する総量規制」と呼ばれた大蔵省銀行局長通達でした。
この「通達(行政指導)」一本で、地価はまもなく「反転下落」し始めて、「日本の失われた30年」の走りとなったのです。
★中国は、20年以上前から「日本のバブル経済」を研究して、その「潰し方」も知っていました。
これは、中国経済に詳しいエコノミストの森永卓郎氏の発言でした。
■建前上「共産主義国家」の中国が「個人破産法」まで準備して意図的に「不動産バブル潰し」を始めました。
「不動産バブル」を潰したら「不良債権の山」が築かれることは明白です。
習近平や中国共産党指導部が「正気」でやっているとは思えません。
「不動産バブル」の規模がかつての日本の規模とは違うのです。
≪「コロナ後の経済V字回復」の大嘘のもう一つの証拠≫
全国の製造業の「稼働率」回復の捏造
「新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない」
福島 香織
P324
経済V字回復のまやかし
ポイントを纏めますと
昨年2020年2月10日の話です。
武漢を中心に全国で恐怖と疑心暗鬼のパニックが起きている最中、習近平は、2月10日から、国内企業、工場に従業員の職場復帰・生産再開の大号令をかけました。
しかし、現実は経済が再稼働できるような状況では有りませんでした。
政府の御用メディアの新華社は「経済の回復テンポは速い」とフェイクニュースを流しましたが、中国「財経誌」に嘘を暴かれました。
「全体のサプライチェーンの回復は予想以上に遅く、従業員が完全に職場復帰して「再稼働」しても「再生産」には程遠い」という実情を報じたのです。
★要するに「再稼働」と「再生産」は違うのです。
例えば、ある工場では従業員が7割職場復帰しているが、生産の回復は「コロナ以前」の3割だというのです。
政府御用メディア「新華社」の「経済V字回復」の根拠は、「電力消費量」が「コロナ以前」の90%まで回復しているということです。
しかし、習近平ら中央政府の「無茶苦茶なノルマ」に対応するために、地方政府の官僚は「工場の生産ラインは、物が無くても動かせ、電気やエアコン、換気設備は一日中動かせ」という指示を出しているそうです。
「工場は稼働すれども生産せず」というまやかしが中国全土で現在も一斉に行われています。
≪小池百合子とそっくりな習近平(爆)≫
習近平は「コロナ対策」と「経済対策」が上手くいかないと必ず「地方政府官僚」かアメリカのせいにするそうです。小池百合子にそっくりです。
まだまだ続きます。