「出オチ」政権第二次岸田内閣の残念な緊急経済政策
「出オチ」政権第二次岸田内閣の残念な緊急経済政策
「出オチ」とは別表記:出落ち
お笑いの用語で、登場した瞬間がすでに笑いを取る状態であること、
出たそばからオチがついていること、などを意味する表現。
しばしば、最初がクライマックスでありその後は痛々しい雰囲気に陥ることを表す。
【岸田首相総裁選公約180度転換か?】
金融所得課税について「岸田派関係者によると、首相が表明した金融所得課税の強化は、
結局は一般投資家が対象の大衆課税にになるので導入は簡単でない」・・・
「富裕層優遇」「不公正税制の改革」はやらないということですね。
以下加筆部分です。
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★「金融所得課税」の導入が何故不可欠か?
個人の所得税の大原則は「総合課税」です。
総合課税の対象となるのは事業所得や給与所得などの所得で、これらの所得は合算して合計額に対して累進課税により課税します。
ちなみに現行税制では累進課税の「最高税率は」
年収4千万円以上は40%となっています。
平成元年、消費税の導入とともに「所得税の累進構造」は大幅に緩和されました。
昭和63年までの「最高税率」は年収5千万円以上は70%だったんです。
緩和とは最高税率が70%から40%まで30%も下げられたことです。
所得税については「総合課税」と「分離課税」に大別されます。
分離課税とは読んで字のごとく、事業所得と給与所得の合算からは「分離」→「分けて」累進税率とは別の税率で納税額を算出するものです。
金融所得課税とは証券会社に口座を開いて株式の取引をして、株を売却して得た「売却益」や所有している株式から得られる配当金の合計を「金融所得」と定義して、法律で決まった一定の税率をかけて納税額を算出するものです。
「一定の税率」とは「累進税率」ではないということです。
現行の「金融所得」の分離課税の税率は20%です。
ここが重要なのは、「累進税率ではない」ということは、いくら「金融所得」が巨額でも、MAX20%しか税金を取られないということです。
この矛盾の「もっとも有名な例」として数年前から、多くのメディアで語られているのがソフトバンクグループの創業者でオーナーの孫正義の「所得税負担」です。
3年前の古い記事ですが
https://www.news-postseven.com/archives/20181221_829438.html?DETAIL
2018.12.21 11:00 週刊ポストリッチ経営者、豪快過ぎる孫正義氏や柳井正氏の金の使い方
「孫氏の役員報酬は1億3700万円で、100人中88位。しかし、配当額を加えると103億1000万円となり、一気にトップに躍り出た」
孫正義の「金融所得」は103億1千万円ー1億3700万円=101億7300万円です。
2017年度の孫正義の総納税額を計算してみましょう。簡単です。
所得税;1億3700万円×40%=5480万円
分離課税;101億7300万円=20億3460万円
となります。
納税額合計;20億8940万円となります。
かなり納税しているように見えますが、納税後の「可処分所得」は
未だ82億2060万円も残ります。
★「金融所得」を「分離課税」に放置してきた歴史的経緯。
金持ち・富裕層の「所得隠し」です。
1991年2月にバブル景気が完全に終了するまでは、大手以下全ての証券会社では富裕層による
金融資産と金融所得の「隠し口座」が横行していました。
例えば富裕層の山田花子さんと言うお婆ちゃんがいたとしましょう。
お婆ちゃんには愛犬のポチと愛ネコのミケがいました。
お婆ちゃんは証券会社の担当に相談して税務署がうるさいから本名で証券口座を作りたいとリクエストして愛犬と愛ネコの愛称を活用して、A証券会社に「山田ポチ」B証券会社に「山田ミケ」と言う「隠し口座」を作りました。
お婆ちゃんは老舗の人気旅館のオーナーで、旅館の収益から「役員報酬」を貰い、そちらは総合課税で累進税率で正直ベースで納税しています。
しかし、A証券とB証券に「巨額の金融所得」があることは、お婆ちゃんが黙っていさえすれば税務署には永久にわかりません。
こういうやり方がその当時日本全国で横行していたのです。
これは証券界だけではなく銀行も同じでした。
この方法が一切使用できなくなったのは、私も業界に身を置いて鮮明に覚えていますが2001年9月です。
きっかけは「9・11の同時多発テロ事件」です。
アメリカ政府の命令が、日本政府経由で財務省と金融庁に来て、証券会社にお達しが来たのです。
「隠し口座」の完全排除の為に、「「本人確認」・・・本人であることを確認出来る「公的証明書」
健康保険証、運転免許書等を提出できない証券口座は取引を停止せよ」と言う強力な命令でした。
これで「山田ポチ」と「山田ミケ」と言う2個の隠し口座は「山田花子」に統一されましたが、
日本人は、意外と「同姓同名」がやたら多いんですよ。
それで税務署も、二つの証券会社にある「山田花子」さんが旅館オーナーの山田花子さんと同一人物であることを
確認して「総合課税」にするのは、所謂「紐づけ」に労力が膨大にかかるので、時間をかけるより手っ取り早く
税収が必要なので「分離課税20%」のまま放置しているのです。
税法の理論から言うと「金融所得」も「事業所得」「給与所得」に合算して「総合課税」の「累進課税」にするのが筋です。
その前提で孫正義の2017年度の総所得を「総合課税」で再計算してみましょう。
103億1千万円×40%=41億2400万円
納税額の増減は、41億2400万円ー20億3460万円=20億8940万円
納税額が20億8940万円増えます。
「金融所得課税」を実施するか少なくとも「総合課税」にすれば、孫正義一人から20億8940万円の
財源が新しくできます。
ちなみにこの年、2017年には孫正義には中国のアリババ株の売却益が約3億円有ったという報道がありました。
日本で納税しているかどうかはわかりません。中国の方が税率が低ければ(例えば5%なら)中国で納税しているでしょうし。
中国で納税すれば「二重課税の排除」と言う「隠れ蓑」があるので、日本では「逃税」可能です。
20億8940万円有れば、人口1万人規模の市町村の看護士、介護士、保育士らエッセンシャルワーカーさんたちの月給を最低5万円上げて、10年間ぐらいの財源になるのではないでしょうか。
一つの有名な例として、孫正義を上げましたが、トヨタやキャノン、ソニーなどにはアメリカ人やイギリス人の日本人の常識を超えた巨額役員報酬をゲットしている連中がうじゃうじゃいますよ。
偶々、孫正義は役員報酬は1億3700万円しかもらっていませんが、名前は忘れましたがトヨタ自動車には豊田章男会長より多い
約14億の役員報酬を貰っているアメリカ人がいました。
これこそ「小泉純一郎政権以来20年間の新自由主義政策」の結実であります。
岸田首相が、自民党総裁選の公約を本当に守る気が有るのなら、「金融所得の分離課税」と言う「不公正税制」は衆院選までに廃止して、少なくとも「総合課税」にすべきでした。
私が「不公平税制」と言う言葉を使用せず、敢えて「不公正税制」と言う表現を使ったのは「不公平」と言う言葉を使用すると、必ず、竹中平蔵が「努力して成功した人をねたむな」と言う一見もっともらしい詭弁を弄するからです。
「成功者」=所謂「勝ち組」はもっと「謙虚」になるべきです。
「成功」には「運」の要素も大きいです。
例えばある民間会社で、能力、実績、資質、努力量とも全く同じ部長が二人いて「役員候補」だったとしましょう。
新役員のポストが一つだった場合、必ずどちらかが「負け組」になります。
そして、選ばれた「新しい役員」は必ず、その会社のオーナーか、実力会長か社長に好かれていた人です。
人事の理由なんて後からいくらでも付けられますが、「人間は最終的に感情の生き物」ですから。
ですから、長く一部上場企業で働いてきたサラリーマンの経験からこう言えるし、言うべきだと思います。
竹中平蔵のように、エコノミストとしてのデビュー作が「他人の論文の盗作」、経済学博士号の博士論文が業界の禁じ手の「他人との共著の論文」だという「不正行為」で今の地位にある「政商」が口が裂けても言えることでは有りません。
これが私が、日本をネオリベ(新自由主義者)から日本を救うために言わなくてはならなかったことです。
加筆部分ここまで
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がっかりしました。
「デジタル田園都市構想」・・「関係者は「大規模な外資導入がポイントになる」と指摘する」・・
これで竹中平蔵を入れたんだね。その代償として日本全国の水道をヴォエリアに売るんだ
そして2025年プライマリーバランス黒字化の為に消費税の税率を30%まで上げる予定か。
なら長期政権にならなくていいよ(怒)
以上