【日米関税戦争⑨】USスティール買収攻防戦 取締役構成比情報の真偽

CFIUSと取締役構成比情報の真偽

 

https://jp.reuters.com/economy/industry/G5EYKRXGCFPPVO6ZWCCXHGLOUE-2025-05-27/

日鉄のUSスチール買収、「黄金株」が米政府の合意条件=米上院議員
金子かおり, 小宮貫太郎, Alexandra Alper
2025年5月28日午前 5:46

[ワシントン/東京 27日 ロイター] – 日本製鉄の米鉄鋼大手USスチール買収を巡り、USスチールの「黄金株」を米政府に付与することが合意条件に含まれていることが分かった。

重要な決定に対して米政府が拒否権を持つことになる。トランプ米大統領と先週面談した米上院議員が米CNBCの番組で明らかにした。

米政府はUSスチールの黄金株を持つことで、生産の削減など重要事項の決定に対して拒否権を発動できる。

USスチールが本社を構えるペンシルバニア州選出のデイブ・マコーミック上院議員によると、合意条件にはUSスチールのトップが米国人であること、取締役会の過半数を米国人が占めることが含まれる。

マコーミック議員はCNBCのインタビューで「米国人最高経営責任者(CEO)、米国人が過半数を占める取締役会、そして黄金株が設けられる。

基本的に、複数の取締役会メンバーについて米政府の承認が必要となり、それによって米国の生産レベルが削減されないことなどを確保できるようになる」と述べた。

マコーミック議員が、対米外国投資委員会(CFIUS)に対して両社が行った事前の誓約を超える新たな取引内容を発表したのかどうかは現時点では不明。

ホワイトハウスのデサイ報道官は、日鉄によるUSスチール買収に関する質問に対し、「トランプ大統領は30日に(USスチールの本社がある)ピッツバーグに戻り、米国の鉄鋼と雇用について祝うことを楽しみにしている」と述べるにとどめた。

日鉄はコメントを控え、USスチールからはコメントを得られていない。

日鉄は、2024年9月にCFIUSに提出したNSAタームシートで、USスチールの取締役の過半数を米国人とし、そのうち「独立米国取締役」と呼ばれる3人はCFIUSの承認を得ることとしている。

また、独立米国取締役の過半数によって承認された場合に限り、生産能力を削減できるとも記載されている。

これとは別に、日鉄のUSスチール買収価格が1株55ドルのまま変更ないことが分かった。事情を知る関係者3人が明らかにした。(転載ここまで)

 

CFIUS(シフィウス)とは

 

画像は連邦政府にあるCFIUS本部と紋章

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC035BE0T01C24A2000000/

対米外国投資委員会とは 外資の安保懸念を審査
日経新聞 きょうのことば
2024年12月4日

▼対米外国投資委員会 大統領の諮問機関としてつくられた米国の省庁横断組織で、略称はCFIUS。外国企業による対米投資を審査する。米財務長官を議長にして、国土安全保障省や商務省、国防総省、国務省、司法省、エネルギー省、科学技術政策局、米通商代表部(USTR)のトップが委員を務める。

CFIUSは米国の土地や技術を外国企業が所有した際に、米国の競争力低下や情報流出があると判断すれば拒否する権限を持つ。委員の全会一致が基本で、各委員は安全保障上の懸念が拭えないと考えた場合、取引の中止などを大統領に勧告する。
CFIUSの審査を受けて大統領の中止命令が出されたのは中国関連企業によるものが多い。前回のトランプ政権下では中国の華為技術(ファーウェイ)と密接な関係があるとされたシンガポールの通信用半導体大手ブロードコムの米クアルコム買収が阻止された。(転載ここまで)

図表の出所は日経新聞の今日の言葉  赤字は筆者が補足説明

レーガン元大統領は1988年に大統領令に署名して、外国のあらゆる対米直接投資の審査の全プロセスをCFIUSに「委任」しました。

「委任」したと言う事は「全面的に信用して任せた」と言う事なので最終的にCFIUSから上がってくる「勧告(審査結果の可否は非公開)」と大統領の

最終判断が逆になる事は常識的に考えて有り得ないと思います。

 

誤解されがちな買収条件;取締役の構成比について

 

取締役の過半数条件は日鉄側が自ら提示した物

上記、ロイターの記事を引用して再チェックすると

「日鉄は、2024年9月にCFIUS(シフィウス)に提出したNSAタームシートで、USスチールの取締役の過半数を米国人とし、そのうち「独立米国取締役」と呼ばれる3人はCFIUSの承認を得ることとしている。また、独立米国取締役の過半数によって承認された場合に限り、生産能力を削減できるとも記載されている。」

とある様に、①取締役構成比の過半数をアメリカ人と言う条件は

今回の交渉で日鉄がトランプ政権の圧力に屈して飲まされた条件ではなく日鉄側がアメリカ政府の顔を立てて「譲歩できる条件」だったので自らが進んで「NSAタームシート」に申告したものの様です。

NSAタームシートとは

NSAはアメリカの「国家安全保障局」でタームシートは外国投資に詳しい弁護士法人の解説によると

新規投資を開始する際にその「投資(買収を含む)の目的が適法か否かを審査するプロセス」がありこれをデュージリエンス(Due Diligence;適正評価手続き)と言います。

既に2023年12月に日鉄とUSスティールによって完全合意していた買収契約が「運悪く」大統領選のスタートに重なったために、USW(全米鉄鋼労連)がバイデンとトランプと言う二人の大統領候補に「安全保障上問題が有るのでこの契約を阻止するよう」に懇願し、ともに労組票が欲しいので最初にトランプ、次にバイデンが反対を表明していました。

2024年9月と言えば大統領選挙もたけなわの頃なので、両候補のどちらが大統領になっても良いように、CFIUSの求めに応じてNSAタームシートの「取締役構成比の譲歩可能な項目」として記入し提出したものだと思われます。

 

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