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長女ローズマリー、ロボトミー手術を強制され「廃人」にされる
ローズマリーはうつ状態に陥ることが多く、暴力癖もあったため、父のジョー・シニアが決断し、当時先端手術だった「ロボトミー手術」を受けさせました。
ロボトミーとは、脳外科医が、脳の一部を切除する手術です。手術はローズマリーの同意なしで強行されました。
手術前は普通にしゃべり、身の回りの事も出来た彼女は、手術後、たしかに攻撃性がなくなったものの、失禁し人格を奪われて放心しつづけ、全くの「廃人」になってしまいます。手術は失敗でした。
ジョー・シニアは彼女を施設に送り込んで幽閉し、ローズマリーは対外的に存在しないことにしました。施設には母親や妹が見舞いに訪れましたが、父のジョーは一度も足を向けませんでした。
彼女は施設に63年閉じ込められて、86歳で亡くなりました。
1960年に、マスコミがこの事実を知り、ジョー・シニアを批判しました。専門医の検証によると、手術前の彼女の手紙や学校でのテスト結果から判断して、ローズマリーは知的障害でも精神障害でもなかったと結論づけました。
それでは、ローズマリーの命式を見てみましょう。
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四柱推命鑑定 命式 ローズマリー・ケネディ
1918年9月9日生まれ~2005年1月17日(86歳没)
・・・・上 中 下 宿命星 十二運 吉凶星
年柱 戊 午 丁 正官 偏財 絶
月柱 辛 酉 辛 偏印 偏印 病 囚獄 白虎殺 隔角
日柱 癸 亥 壬 劫財 帝旺 劫殺
時柱 庚 申 庚 印綬 印綬 死 劫殺 月徳貴人2個 紅艶 駅馬 孤辰
【子丑空亡】
四柱推命総合鑑定 弱くて不運な命式。
左:次女キャサリン、右:長女ローズマリー
十二運を上から見ると、帝旺が1個あるものの、他は病、死、絶と最弱、トータル判断で身弱でしょう。
月令を見てみましょう。9月生まれの癸(露)です。9月はまだ暑いので、蒸発してしまいます。水の旬は冬ですから、月令は得ていません。
劫殺が2個もあります。外部からの物理力による攻撃です。実の父親から、強制的にロボトミー手術を受けさせられ、廃人にされたことを意味しています。
囚獄は、それこそ、63年間、施設に幽閉されたことを意味しています。隔角は両親に自分の体調と気分の変化を理解してもらえなかったことを意味します。
孤辰は、実父に廃人にされ孤独な人生を送ったことの証左です。月徳貴人2個も彼女を助けてくれませんでした。
色気星の紅艶が有ります。手術前の写真を見ると不美人ではありません。
≪印星殺の成立≫
右:ローズマリー
偏印が2個、印綬が2個あるので、印星殺の成立です。手術を受けさせられた23歳は、1941年で辛巳で偏印の年です。
健常者から廃人にされた分岐点でした。
彼女の大運の流れを見ると、生まれた時が最高で、23歳の大運は、22歳~32歳;戊午―正官―絶で最弱となっています。
また、0歳から12歳が、印星の大運でしたから、体調もすぐれず、授業に集中できなかった可能性もあります。
そういう意味では、宿命的に気の毒な人でした。
彼女が亡くなった日の行運を見てみましょう。
・05年 甲申庚 傷官 印綬
・01月 丁丑己 偏官 偏印―空亡
・17日 辛丑己 偏印 偏官―空亡
2005年は、傷官、けじめの年、印星の印綬が巡ってきました。
彼女は子丑空亡なので1月は空亡月でやはり、偏印が巡ってきています。
17日も空亡で、やはり、偏印が巡ってきています
健常者だったころの情報がほとんどありませんが、彼女の二十八宿は斗宿です。
次号へ続きます。