※続きです。
結論|人口約5100万人、「内需市場」の小さい韓国は今後も「輸出依存型経済」を続けるしかない》
書籍化されました
《北朝鮮主導による「赤化統一」してもこの状態は変わらない》
文在寅は、統一して北の「核」と「ミサイル」が手に入れば、日本を「恐喝」する武器になると考えているでしょうが、そうは上手くいきません。
仮に「北朝鮮主導」で朝鮮半島に統一国家ができたとしましょう。
★北朝鮮の人口は公称約2500万人と言われています。
また、多くの人が「政治収容所」に入れられているとも聞きます。
初代の金日成までは、背後に「ソ連」と東欧共産主義諸国があって、経済援助の期待ができましたが、1991年にソ連邦が崩壊、東欧諸国も独立していきました。
「軍事力」としてのソ連と言う「盾」は無くなりました。
「兄貴」として仕えていた中国共産党帝国も、北朝鮮を裏切って、1971年に、毛沢東とニクソン大統領が「米中正常化」を果たしました。
毛沢東の死後、権力を掌握した鄧小平は、先ず、自分たちが豊かになりたいと「改革開放」の「市場経済型社会主義」に切り替えて、西側の日本に擦り寄ります。
1978年には、日中平和友好条約も締結しました。
翌年の1979年には、かつて朝鮮戦争で共に血を流して戦った敵のアメリカと国交を樹立してしまいました。
1992年には38度線で「休戦状態」にある韓国まで、背後の中国と国交を結んで、北朝鮮の「孤立化」が固定しました。
1994年に、初代、金日成が死亡した後は、2代目の金正日は、ただ、アメリカに潰されないために、極秘裏に「核開発」を行い「先軍政治」を行いました。
先軍政治とは・・・・WIKIより
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の特に金正日政権において用いられた公式イデオロギーで、すべてにおいて軍事を優先し、朝鮮人民軍を社会主義建設の主力とみなす政治思想である。先軍思想とも呼ばれる。2009年の憲法改正によってチュチェ(主体)思想とともに指導思想として憲法に明記されるようになった。
金正日政権
先軍政治という言葉が北朝鮮のマスメディアに登場したのは金正日が朝鮮労働党中央委員会総書記に就任した1997年である。
そして、金正日は先軍政治について「先軍政治は私の基本的な政治方式であり、我々の革命を勝利に導くための、万能の宝剣です」と述べたとされる(『労働新聞』1999年6月16日付記事)。
また、「人民軍隊は我々の革命の柱であり、チュチェ革命偉業完成の主力軍です」と述べたとされる。こうしたことから、社会主義建設においてプロレタリアートの役割を最重視するマルクス・レーニン主義とは根本的に異なる。
そして、北朝鮮で出版された文献をみると、他の社会主義国は、労働者階級の党(共産党など)がまず建設され、それに基づき軍が建設されるという「先党後軍」の「先労政治方式」を採っているが、北朝鮮では逆に、金日成主席によって朝鮮人民軍の前身である朝鮮人民革命軍がまず創建され、祖国解放を成し遂げた後に朝鮮労働党が創建され、続いて軍を正規武力に強化発展させ、建国偉業を成し遂げたとしている。
また、ソ連やルーマニアの社会主義政権崩壊を例に挙げ、それらの国々では軍事の問題を正しく解決しなかったことで、軍が反革命に同調してしまい、政権崩壊に導いたと分析している。
★綺麗ごとを並べていますが、「本音」は「金氏朝鮮体制」をアメリカから、守るためには、国民が何百万人、餓死してもいいから、「核開発」と「長距離ミサイル」の開発を優先しろと言う方針です。
《朝鮮半島が南北統一して、韓国の経済力に人口が2500万人増加しても「内需市場」は形成されない》
それは、そうでしょう。
餓死したくない。ちょっとでも反抗的な態度を見せれば「政治犯収容所」に入れられて生きて帰れない。
だから、体力の有るものが、中朝国境の鴨緑江を命がけで泳いで「脱北者」になるんですよね。
昔「元脱北者の少女」の伝記を読みましたが、北朝鮮にいた時には空腹に耐えかねて、トンボを捕まえて、ライターで焼いて食べたという証言には泣くに泣けませんでした。
北朝鮮主導で南北統一しても、2500万人の北朝鮮の住民は
- 韓国の工場で労働する体力がない。
- 韓国製品を購入するお金がない。
- 何よりも飢えている。
- 長期間の「恐怖政治」で精神に異常をきたしている人もいる。
★「内需市場」とは
①一定時間、働ける健康な労働者
②基本的な教育を習得済みの労働者であること。
③自国製品を購入するに十分な賃金を貰えること。
この3点が最低揃わないと「内需市場」は形成されません。
★「金一族独裁」の「地上の地獄」の北朝鮮の人民2500万人が統一しても、労働者=商品の購買者になれるとは思えません。
あの「優秀」で「意志強固」なドイツ民族でさえ、1989年にベルリンの壁が壊れ、「東西ドイツの統一後」は、経済力がなく、後進的だった東ドイツが重荷になって、統一ドイツの「長い経済停滞」が続いたのです。
吸収された、東ドイツは「旧共産圏」で優等生であったにもかかわらずです。
最後の、「南北統一」は民族の悲願でしょうが、その為に「日韓基本条約の事実上の無効化」=「大韓民国」の「清算」は、文在寅ら「従北左派」の「自慰行為」とはなっても、朝鮮半島に新しくできる「統一国家」は、1965年の日韓基本条約締結以前の「アフリカ並みの最貧国」に戻るだけでしょう。
まだまだ続きます。