国際金融都市香港の眩い光と漆黒の闇
画像は香港新界地区の客家独特の住居群。
香港も客家の集団が移り住み定住していました。
アヘン戦争以降イギリスに割譲された香港の客家人とイギリスから赴任してきたイギリス商人たち(ユダヤ人が多くいた)はともに「金儲けこそ人生最大の価値」ですから相性は良かったでしょう。
国際金融都市香港の光と影
香港と言う強烈な光と底知れぬ闇
画像はキャセイパシフィック航空のCM 「愛のテーマ」
私が物心ついた頃「香港」と言う地名を聞くと得も言われぬエキゾチックな魅力を感じたものです。
TVのCMではキャセイパシフィック航空の魅力的なCMとBGMが流れていました。
キャセイとはマルコポーロに由来する遊牧国家の契丹(キッタン)→キタイ、訛ってキャセイから中国を意味する英語です。
まだ中国共産党の皇帝毛沢東が健在の頃で大陸の情報は限られた左派言論人経由でしか入ってきませんでした。
しかし香港はイギリスが統治しており日本との貿易も人の往来も有りました。
途轍もない富裕とこの世のものとは思えない貧困
私の大学時代の友人で香港ファンがいてよく観光に言っていましたが九龍城と言うスラムを面白がっていました。
一度中に入ったら二度と生きては出られないと言われた魔窟ですが私が初めて旅行した時には跡形も無く撤去され芝生の公園になっていました。
表の顔と裏の顔を巧みに使いわけるイギリス流国際金融都市
画像はブルースリーの代表作 燃えよドラゴン
ツアーで香港に行った時に現地のガイドが「日本でもヒットしたブルースリーの映画は何を示唆しているかわかりますか?」と聞かれ
皆沈黙していたら「戦っていた相手は日本のヤクザです」と聞いて驚きました。深いな~😱
懐かしい昭和の死後「高飛(たかとび)」
今でも警察に追われた犯罪者や反社が追跡の手を逃れて海外に逃げて潜伏することが有ります。
これを当時は「高飛」と呼んでいました。すっかり死語になったのかと思っていましたがデジタル広辞苑に載っていました。
昭和の頃、特に戦後からバブルが始まるまでは「高飛」先は主に香港でした。
高飛すると言っても現地の香港に手引きをしてくれる日本のヤクザの拠点があるかまたは日本のヤクザと連携する中国マフィアの協力が無いと不可能です。
また当時日本に入ってくる覚醒剤等の違法薬物のほとんどは「香港経由」で入ってくると言われていました。
その意味でブルースリーのカンフー映画の製作陣には、戦前の日中戦争に由来する「反日感情」と戦後も香港経済に深く浸透して根を張る「日本のヤクザ」への反感がないまぜとなって作品のコンセプトになったのでしょう。
平成になると主な「高飛」先はフィリピンのマニラへ、令和の現在は中東のドバイへと移っています。
外人買いと「香港筋」
https://www.rakuten-bank.co.jp/assets/investment/campaign/china.html
証券マン時代、バブル崩壊以降、日経平均が上がらず下がらず停滞する時期が何度かありましたが、ある日突然、株価が急騰する時がよくありました。
営業フロアは大騒ぎとなって「誰が買ってるんだ?」「わからん」「香港筋か?」と言う会話が飛び交いました。
当時の「外人買い」は香港経由で日本株買いに入るとよく言われていたものです。
しかし香港証券取引所が正式に開所したのは中国がOECD加入を認められたのは2000年のことで、それ以前は香港ハンセン指数と言う株価指標が細々とやっていました。
私は買い手の正体と意図が不明で気持ち悪かったので手を出しませんでした。