東京が国際金融都市になった時の悪夢のシミュレーション
https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page03.htm
国税庁HPより
昨年の2023年度の一般会計の歳入構造です。
現行の日本の法人税率は国税分は29・7%ですから30%と単純化します。
東京に進出してくる米英の外資系銀行は「進出して欲しければ法人税率を香港並みの15%まで引き下げろ」と当然の様に要求してきます。
理由は「国際金融都市のグローバルスタンダードは法人税率の上限が15%だから」という事です。
その要求を呑んで法人税率を30%→15%と引き下げると、法人税収は半減して7兆3010億円となります。
法人税収の半減は国の歳入にとっては深刻な歳入不足となるので、先ず所得税率を挙げようとすると富裕層が猛烈に抵抗します。
日本の一握りの富裕層とはトヨタの豊田章男社長やソフトバンクの孫正義、楽天の三木谷浩史などの大企業の会長、社長などの財界メンバーなので経団連を通じて自民党に強烈なプレッシャーをかけてきます。
そこで文句も言わず簡単に「泣き寝入り」してくれる一般国民から増税するのが手っ取り早いので消費増税(税率引き上げ)となります。
消費税収を7兆3010億円増やすと、総額30兆6850億円となります。
その為には現行10%の消費税率を更に引き上げなくてはなりません。
しかし2024年現在、国民の3人に一人は65歳以上と言う「超少子高齢化時代」です。
65歳以上という事は、国民年金と厚生年金の「満額受給者」です。今年以降、65歳城の人口は年々確実に増えますが、年金保険料を毎月払って支える「現役世代」は特殊出生率の低下で増えないし、低賃金で雇用の不安定な非正規・派遣労働者の増加で年金会計の年金保険料の収入も増えません。
確実に減る法人税収と年々増える社会保障関連費を同時に国債の増発で賄うことは現行の「プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化目標」の縛りがあってできません。
ですから社会保障関係の歳出予算を維持するためには今年から向こう最短で10年と考えても消費税率を最悪25%まで引上げざるを得ないでしょう。
★この様に、東京を「香港の代替都市」として国際金融センターにすることは、進出してくる英米の外資が濡れ手で粟の大儲けをするだけの日本と日本国民にとっては「引き返すことのできない亡国の道」なのです。
まさに「アングロサクソン・ファースト」で日本国内、特に地方では餓死者、自殺者が激増して、所得格差がさらに広がり香港並みになるでしょう。
国民感情として金融機関を歓迎しないのも当然です、国際金融センターにするには外資系の投資銀行(JPモルガン銀行やゴールドマンサックスら)に東京で自由にビジネスさせなくてはなりませんが彼らの本質が「ハゲタカ外資」だという事は国民は2001年~2006年の「小泉ー竹中構造改革」で散々痛めつけられて嫌と言うほど思い知らされているので当然でしょう。
最近、国民年金の年金保険料の支払期間を60歳から65歳まで引き上げるという動きがありますが、これも竹中平蔵らネオリベ(新自由主義)工作員がトヨタらの経団連に媚びて「法人税率を30%から15%まで引き下げろ」と圧力を加えていることに原因があるのです💢