コロナウイルスと中国発疫病史⑤日本
《モンゴル人が中国人の北上、生活エリアへの侵入を嫌う理由》
モンゴル人は基本的に遊牧民族です。
季節に合わせて、家畜を移動させるには餌となる「豊かな草原」が不可欠です。
しかし、自分たちの生活エリアに中国人が侵入すると、彼らはすぐに、草原に桑を入れて、農地にしてしまいます。
作物を植えても、土地がやせてきたら、耕作を止めてまた別の草原を掘り起こすために移動する。
放棄された農地は、やがて「砂漠化」して、遊牧に適した草原に戻ることは有りません。
また、上記の理由以外に、中国人が大挙してモンゴル人の生活エリアに侵入してくると、同時に「疫病」も運んできます。
それも、モンゴル人に免疫のない疫病です。
モンゴル人が中国人を嫌う「二重の意味」が分かります。
《中国大陸発の疫病から日本と日本人を守った「海」と「森林」と「食生活」》
日本はユーラシア大陸の東端に位置する島国です。
同様に、ユーラシア大陸の西端に位置するイギリスは、ヨーロッパ大陸とは、ドーバー海峡で隔てられていますが最狭部は34kmで、人が泳いで渡れる距離です。
それに比べて、日本は最も近い朝鮮半島と朝鮮海峡で48km離れていますが、中国大陸で最も近い沿岸都市の上海まで800kmも離れています。
平安時代の遣唐使が命がけで渡海したはずです。
ペストやインフルエンザなどの「感染症」は中国人と荷物に潜む野生動物が運んできます。
鎖国をしていた江戸時代は、清国人とオランダ人を長崎の出島に押し込むことによって、疫病も「水際」で阻止できました。
日本は国土の70%が山地ですが、美しい森林でおおわれています。
森林にはオオカミやキツネといった哺乳類、フクロウやワシといった猛禽類が生息して、よくネズミを食べてくれました。
世界の「疫学史上」、ペストの感染ルートには必ずネズミがいました。
日本人は、ご先祖様が残してくれた国土を覆う美しい森林と、ネズミを捕食する動物に感謝すべきでしょう。
《日本人の「自然を崇敬する心」と「食生活のけじめ」が古来より疫病の大流行を防いできた》
中国人の「食生活」を端的に現すのが「食は広州に有り」という広東人の言葉です。
★「足の有るものなら、テーブルとイス以外、空を飛ぶものは飛行機以外は何でも食べる」という考えです。
日本人には「食」に関して、そういう考えは有りません。
自然を神と崇める考えが有るので、狩猟する動物の種類は昔から、限られて自制してきました。
民族による「自然観」の違い
- ヨーロッパ人(白人)にとっての自然は「征服」する対象。
- 中国人、朝鮮人にとっての「自然」は「根こそぎ奪う」対象・
- 日本人にとっての「自然」は「共生」し「尊崇」する対象です。
ですから、日本人は、古来より、無意味な森林の伐採はせずに、計画的に「植林」してきました。
森林の無計画な伐採をせずに、保護してきたので、害獣のネズミを食べてくれる動物も保護され、過去に、ペスト菌を保有するネズミが日本に侵入しても、大流行することはなかったのではないかと思います。
《江戸時代に既に「防疫体制」が構築されていた驚異的な日本》
富士川游著「日本疫病史」によると
開国までの250年間、ほぼ江戸時代トータルで、日本で流行した疫病は81件のみで、病名が判明しているのは61件で内訳は
インフルエンザ・・・・40%
天然痘・・・・・・・・・・25%
はしか・・・・・・・・・・・18%
赤痢・・・・・・・・・・・・・11%
で、最も多いインフルエンザは死亡率が低いために現在は疫病とは認識していないそうです。
従って、江戸時代に「疫病」認定されるのは、天然痘、はしか、赤痢ぐらいで元をたどればみな、中国から感染したものでした。
鎖国政策をとっていたとはいえ、長崎、対馬、琉球には唐船(清国の貿易船)が出入りしていたからです。
まだまだ続きます。