驚嘆すべき516兆円と言う内部留保金額の規模
驚くなかれ、昨年2021年の世界のGDPランキングでは、
https://eleminist.com/article/2110
日本は世界3位の約653兆円(換算レートは2022年12月30日の1米ドル=133円)、4位のドイツが約566兆円、5位のインドが約470兆円ですから、5位のインドより多いが4位のドイツより約50兆円少ないだけと言う驚愕の事実です。
単純に日本の昨年度のGDPの総額と比較すると、517兆円÷653兆円×100=79・2%で内部留保金の総額は約8割に相当します。
GDPは前年度一年間に日本の民間部門と公的部門が生産した付加価値の合計ですので、フローの概念(例えると一定期間に流れる水道水の量)です。
それに比べて内部留保はストックの概念(過去から貯水槽に貯まった水の量)ですから、フローとストックをいきなり比較するのはちょっと乱暴ですが読者の皆様がイメージしやすいように敢えてやってみます。おおざっぱなイメージとしては
トヨタを筆頭とした大企業は
アベノミクスの「四種の神器(日銀の量的緩和による円安誘導、3度にわたる法人税率の切り下げ、様々な税制優遇制度、非正規社員と言う潤沢な低賃金労働者)」で過去10年に渡って空前の利益を上げながら、決算が終わると、豊田章男社長を筆頭に役員は20兆円を超える高額報酬を貪り、五月蠅い米英の外人株主には巨額の配当金をキャッシュで支払った後は、賃上げもしないし、設備投資もやってこなかった結果なのです。
防衛予算倍増の増税分の大半を法人増税で賄うのは極めて道理にかなっている
と言う事で私は来年も「緩く岸田支持」で行こうと思っています。
7月8日の安倍銃撃事件以降、内政のレージームチェンジ(体制転換)に気を取られて、国際情勢の分析が疎かになった。
これが個人的に悔やまれる点です。
これから、来年の節分までに来る「癸卯(みずのとう)の年」の年の予測に全力を挙げたいと思います。
それでは読者の皆様、拙著を購入して頂いた皆様、ツィッターフォロワーの皆様
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良いお年をお迎えください。
2022年12月30日
伏見顕正