近代以後の疫病の発症地
《近代に何回も流行を繰り返したペストの発生地は全て、中国南部の雲南だった》
清朝の1855年の雲南の回教徒の反乱
パンゼーの乱・・・・Wiki
1856年から1873年にかけて現在の中華人民共和国・雲南省で発生した回族主導によるムスリム系民族が清朝に対して起こした大規模な武装蜂起である。パンゼーはビルマ人(現ミャンマー)による雲南回民の呼称である。
1853年に錫鉱山で働く回族と漢族の労働者の対立が暴動に発展し、翌年に清朝当局が鎮圧に回族の虐殺を行ったことが原因である。当初の蜂起の指導者の一人であった馬徳新は自分の影響力の増大のみに執着し、おそらく保身のために1861年に清朝に投降した。
★「回族」とは、中国本土内に居住するイスラム教徒のことです。
現代の中国共産党支配化の中国ではイスラム教徒といえば、弾圧されている新疆のウィグル人を想起しますが、彼らの様に、中国の西側国境地域で中央アジアに近い地域に住んでいるだけではなく、もっと東の中国中央部にも散在するようにコミュニティーを形成しています。
パンゼーの乱の蜂起者の一人の馬徳新の様に、姓が「馬」の人が多いです。
何故かというと「馬」の発音は「マー」でマホメットにつながるからです。
台湾の現在の蔡英文総統の前の総統の馬英九は、台湾の本省人ではなく、香港で生まれて、家族とともに台湾に渡ってきました。
馬英九の読みは「マーインチュー」ですから、先祖は中国のイスラム教徒だった可能性も有ります。
反乱は何とか鎮圧しましたが「ペストの予防」に無知だった清国軍は、ペスト菌に感染したまま帰還して、中国全土でペストを大流行させました。
《1894年・人類とペストとの闘いを制したのは日本人》
1894年に北里柴三郎とアレクサンドル・イェルサンの二人によって香港でペスト菌の存在が発見されました。
《1900年「中国発ペスト菌」のアメリカでの大流行》
アメリカでは1900年にペストが流行しました。
調査の結果、香港から発生したもので、船で運ばれてアメリカ・サンフランシスコのチャイナタウンで発見されました。
その後、齧歯類などの小動物を媒介として、カナダ、メキシコ、全南北米大陸に流行しました。
齧歯類(げっしるい)・・・・Wiki
脊椎動物亜門 哺乳綱の目の1つ。リス、ネズミ、ヤマアラシなどが含まれる。現在の哺乳類で最も繁栄しているグループであり、現生哺乳類全種(4300-4600種)の約半数に当たる2000-3000種を占める。生息域は、南極大陸を除く全大陸、およびほとんどすべての島。さまざまな環境に適応した多様な種が存在する。
ネズミ目と伝染病
ネズミ目は、伝染病の生物学的な媒介者となることがある。
ペストの例は、公衆衛生が発達した2000年代においても世界的に年間数千人規模の患者が発生し、時にはアウトブレイクも発生するなど病気の撲滅が達成されていないが、これは野生のネズミ目が感染している広大な地域では対策が難しいためである[3]。
《20世紀初頭・中国人による満州でのペストの大流行》
満州でも20世紀初頭にペストが大流行しました。
原因は清朝が、19世紀末に満州において「漢人立入禁止」の禁止令を解除したからです。
中国人が大挙して満州に移住して、盗掘、盗伐、盗採を繰り広げただけではなく、毛皮を求めてマーモットを乱獲しました。
マーモットの乱獲により、満州でペストが大流行し、ハルビンから満州鉄道を通じて全満州に拡散したのです。
マーモット・・・・Wiki
齧歯目リス科マーモット属 に分類される動物の総称。
主にアルプス山脈、カルパチア山脈、タトラ山脈、ピレネー山脈、ロッキー山脈、シェラネバダ山脈、ヒマラヤ山脈などの山岳地帯に生息している。ただし、中国東北部からモンゴルにかけての草原に生息するシベリアマーモット、北米大陸に広く生息するウッドチャックなど、平野部に生息する種もいくつか存在する。
一般に巣穴の中で生活しており、冬季は冬眠する。大部分のマーモットは社会性の高度に発達した動物で、危険が迫るとホイッスルのような警戒音でお互いに知らせ合う。
※続きます