五輪疑獄26 安倍ー高橋「二重閨閥」
五輪汚職の高橋治之に安倍晋三が「捕まらないようにする」と約束した背景 安倍と高橋は親戚、安倍家の自宅購入資金は高橋弟が捻出(LITERA 2022年9月17日)
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二重の閨閥で繋がっていた高橋治之と安倍晋三
驚きました本当に親戚だったんです。度肝を抜かれました。
表の閨閥(けいばつ)
高橋容疑者の母の朝子(旧姓北田)は自民党の労働大臣だった大橋武夫の従兄。
大橋は戦前「ライオン宰相」と呼ばれた浜口雄幸の娘婿。大橋の息子の大蔵官僚だった大橋宗夫の妻は東京ガスの安西一族の娘でその従姉が佐藤栄作の息子の佐藤信二の妻と言うことです。言うまでも無く佐藤栄作元総理は岸信介元総理の実弟です。
裏の閨閥(けいばつ)
安倍晋三の父方の祖父、安倍寛は山口県の戦前の「反軍リベラル」な政治家で「聖人」とまで言われた清廉な人物でした。
安倍晋三の実の祖父ですが信じられないほど「対局」にいた人です。画像は安倍晋太郎の実父の安倍寛(かん)安倍晋三はこのお爺さんに1ミリでも似ていればよかったのに。
高橋家の先祖は江戸時代は長崎県の平戸藩、松浦家の家臣で殿様の縁戚でもあったようです。
そして安倍寛の母のタネも平戸藩、松浦家の人で明治天皇の養育係を務めたそうです。生前の高橋治則(高橋容疑者の実弟)が調べたら親戚だったそうです。
環太平洋のリゾート王は安倍晋太郎のタニマチだった
バブル紳士でもあり東京の二つの信用組合の理事でもあった故高橋治則は安倍晋太郎のタニマチ(政治資金支援者)でもありました。
下関パチンコ御殿の買収資金を捻出
拙著「アベノミクスとは⑨: 清和会安倍派 クーデター 決起前夜 (伏見文庫) 」
でも述べましたが生前の安倍晋太郎が在日のパチンコオーナーから下関の豪邸をほぼ無償で使用させてもらっていることが「パチンコ政治献金問題」として外相時代にマスコミから叩かれました。
故高橋治則が速攻で1億円を提供
九〇年四月、安倍元外相から「自宅購入の資金ねん出のためゴルフ会員権を買い取ってほしい」という依頼を受け安倍元外相が所有していた静岡県や山梨県などの四つのゴルフ場の会員権を約一億円で買い取った。安倍晋太郎はこれをもとに下関市に一億二千万円で自宅を購入した。(LITERA)
安倍家と高橋家が親戚関係であることは国会証言もある
安倍家と高橋家は親戚関係にあったというのである。この事実は二信組事件が表面化した後、国会の証人喚問でも中西啓介・元防衛庁長官が証言している。(LITERA)
画像は中西啓介(2002年没)
自宅購入資金の件については安倍晋三本人が証言
1995年3月9日付の毎日新聞
「安倍元外相の二男の安倍晋三衆院議員は事務所を通し「高橋氏に会員権を買ってもらって自宅の購入資金の一部にしたという話は聞いている」と話している」転載ここまで
当時刑事裁判中の被告から資金提供を受けたので問題となったのです。
故高橋治則が安倍家との家族ぐるみの関係を認めている
安倍元外相について「安倍氏とは義父の故岩沢靖氏(元北海道テレビ社長)からの紹介で、家族ぐるみの付き合いをしていた」と話している。(LITERA)転載ここまで
岩沢靖は「北海道の政商」として有名な人物ですが岩澤は画像が拾えません。
親子二代引き継がれた故高橋治則との縁
黒い関係は当然、晋太郎元外相の秘書をつとめていた息子の安倍晋三・元首相にも引き継がれていた。当時、治則氏が自分の経営するゴルフ場を使って接待した政治家・官僚のリストが出回ったが、このリストには「安倍晋太郎」とともに「安倍晋三」の名前があった。(LITERA)
故高橋治則の長男の就職を安倍晋三が世話
高橋の長男が大学を卒業し日航と都銀の就職試験を受けた。しかし、どちらも落ち相談したのが晋三だった。晋三は二つ返事で就職の世話を快諾。実際、日航への採用の内定が下りた。高橋の長男は舞い上がってしまい入社早々、会社へスポーツカーで出勤した。
上記の逸話は元特捜検事でありながら闇社会と関係を持ち、石橋産業事件で逮捕された田中森一弁護士(2014年没)が著書「反転」で証言しています。
高橋の長男は「俺のバックには安倍晋三がいる」と吹聴して入社早々社内の大顰蹙を買ったそうです。
画像は故田中森一弁護士、彼も長崎の平戸出身で高橋治則とは盟友。
政治家を目指していた故高橋治則
田中森一の証言
「平戸に大きな家を建て衆院選の出馬準備を進めた。その後ろ盾が安倍晋太郎だった。平戸ゴルフ倶楽部を設立しオープンセレモニーの主賓が安倍晋太郎だった。資金面でも安倍の面倒をかなりみていた」(反転より)
画像は平戸ゴルフ俱楽部。
高橋治則が刑事事件に遭わずに衆院選に立候補していれば当選後は間違いなく安倍派清和会に入っていただろう。
田中弁護士の証言
「高橋治則、安倍晋太郎と3人で何度か食事したことが有る。赤坂の料亭「佐藤」だ。当時は高橋が資金を出し事実上のオーナーとして運営していた。大学を卒業したばかりの晋三も秘書としてついてきていたが別室で待機するか外の車中で待っていた」(反転より)
画像は料亭「佐藤」
安倍家との関係を大切にした故高橋治則
田中弁護士の証言「高橋は安倍家との関係をずっと大切にしてきた。晋太郎が亡くなったあと、高橋は若い晋三とよく食事をし相談に乗ってきたと聞いている」(反転より)
故高橋治則と安倍晋三の固い絆
田中弁護士「高橋が2信組事件で逮捕された後、面倒を見てきた政治家が離れていくなか政界で唯一残った人脈が安倍晋三だった。保釈後最初に駆け付けたのも安倍晋三の所だと聞いている」(反転より)
これはただのタニマチではなく「刎頚之友」ですね。
高橋兄弟と安倍家は一体
治則氏の絶頂期、治之氏のロビー活動を治則氏が資金援助するなど表裏一体の動きをして、その人脈を共有していたのは有名な話。当然、「親戚で大タニマチの兄」である高橋治之容疑者とも、親しい関係にあったと考えるべきだろう。(LITERA)
五輪招致の為には手段を選ばなかった安倍晋三
当時、安倍元首相の東京五輪招致にかける意気込みは並々ならぬものがあった。
安倍元首相が銃撃で死亡した時いっしょに高橋容疑者を担ぎ出したといわれている竹田恒和・JOC前会長が「安倍さんなしでは(五輪招致を)勝ち取れなかった」というコメントを出し「招致活動をめぐる贈収賄でフランス司法当局の捜査対象となった身でこんなコメントを出したら、まるで安倍元首相も共犯みたいじゃないか」とつっこまれていたが、安倍元首相もまた、IOC総会プレゼンでの「福島原発はアンダーコントロールされている」という発言が象徴するように、五輪を開催するために手段を選ばぬ姿勢を見せていた。(LITERA)
不透明な金の流れ
フランス司法当局が東京五輪招致をめぐる汚職事件でJOCの竹田会長(当時)の訴追に向けて捜査を開始したと報じられたのが、2019年。
その直後、情報誌の「FACTA」が、招致委員会の出入金記録をスクープした。
招致委がみずほ銀行・新宿支店に開設した口座の出入金記録だったが2013年2月から2014年7月までの間、高橋容疑者の「コモンズ」という会社に17回にわたって合計約9億6000万円もの金が振り込まれていたことが判明したのだ。
買収工作の結果、2013年9月、東京五輪の招致が決定。その後、組織委が発足して高橋容疑者が35人目の理事に選ばれるわけだが、どう見ても論功行賞人事だろう。
招致における買収工作への貢献の見返りとして高橋は組織委の理事となり五輪スポンサーの口利きをする利権を与えられたということではないのか。
現在、新聞やテレビが「高橋が組織委理事になった経緯」を問題にしているのは明らかにピント外れで重要なポイントはもっと前。高橋が招致活動に入り込むようになった経緯と「文藝春秋」も報じた安倍の関与ではないのか。(LITERA)
森喜朗と竹田恒和の険悪な関係
画像は「犬猿の仲」で有名な森喜朗と竹田恒和
組織委の二大巨頭である森前会長と竹田JOC前会長が犬猿の仲で有名だった。「竹田さんが高橋の理事就任を提案したとしても森さんがすんなり受け入れるとは思えない。
森さんが高橋の理事を受け入れたことから当時は安倍元首相が森さんに働きかけたんじゃないか。安倍さんは当時の都知事である猪瀬直樹らの反対を押し切って森さんを五輪組織委の会長にした当事者で、いわば森さんを説得できる唯一の人間だった。これは推測だが安倍さんが間に立つことで森さんと高橋の間で何らかの取引が成立していた可能性もある」
いずれにしても安倍元首相は東京五輪プロジェクトの最高権力者であり森氏の組織委会長就任をはじめスキームの重要なポイントはすべてその意向が反映されていた。
その結果、高橋が招致活動でダーティな買収工作を展開するようになり開催決定後はスポンサー選定に伴う口利き利権まで手にしてしまった。
そういう意味では、今回の東京五輪贈収賄事件の責任の大きな一端が、安倍元首相にあることは間違いないだろう。(LITERA)
2019年特捜部の捜査を阻止
東京地検特捜部は、2019年ごろに一度、高橋治之の捜査を立ち上げようとして潰されたという話もある。
「捜査共助でコモンズの存在を知った特捜部は、一部の検事がそこからコモンズの金の流れを追いはじめた。すると2017年頃からAOKIによるコモンズへの入金があることがわかった。五輪招致活動における買収工作は民間人の立場のため日本では刑事責任を問えないが、AOKIの件はみなし公務員の組織委理事になった高橋がスポンサー選定の見返りに金を受け取ったもので、立件できると判断。当時の特捜部長・森本(宏)さんも乗り気だった。ところが本格捜査を開始しようとしても上が首を縦に振らず、結局たなざらしになってしまった。今回の捜査は、このとき掴みながら捜査できなかったネタが出発点だったと言われている」(LITERA)
官邸の番犬黒川検事長
画像は賭けマージャンで辞任に追い込まれた黒川弘務検事長
当時は甘利明・元経済再生相のUR口利き賄賂事件はじめ数々の政界汚職捜査をつぶしてきた黒川弘務・東京高検検事長(当時)が健在だった。高橋の捜査についても黒川氏がストップをかけていた可能性がある。いずれにしても、当時、検察内部がこうした状況にあったからこそ、安倍氏が高橋に「絶対に高橋さんは捕まらないようにします」と断言できたのだろう。(LITERA)