「脱派閥後」の自民党政治はどうなるのか?

Xのフォロワー様から下記の様な質問が有ったので、取り急ぎ私なりの「ざっくり」した今後の予想を述べました。

「現職の」総理の力は増しますが従来の総裁選は6派閥の過半数を取った方が勝ちでした。今後は総裁候補個人の人望と識見で選ばれると言うことです。

2021年9月の自民党総裁選で岸田さんは、「党員・党友」の投票後、河野太郎候補と国会議員票による決選投票に望みました。

国会議員票では当初から茂木派が岸田支持を表明、安倍晋三元総理は自分の息のかかった無派閥議員に高市早苗候補を支援させながら、安倍派はほぼ「自由投票」状態になりました。

麻生派も河野太郎支持と自由投票に分裂、菅義偉前首相は小泉進次郎、石破茂を使って河野支持票を固めました。

二階派もほぼ自由投票になりました。

国会議員票は一回目で、岸田文雄候補が一位になりましたが、過半数を取れなかったので、上位2候補の決選投票となりました。

決選投票で安倍晋三元首相が安倍派と高市支持グループに岸田候補に投票する様に指示し、野田聖子支持票も岸田文雄候補に投票することによって決着が着き岸田文雄自民党総裁が誕生したのです。

勝負の帰趨は90人以上を要する安倍派が高市支持の無派閥議員に岸田候補に投票させることに雪崩を打ったように決着したのです。

しかしその為に安倍晋三元首相に頭が上がらなくなりました。

組閣に当たって「安倍派の元老」の森喜朗は「最大派閥なんだから官房長官と幹事長は取れ」とげきを飛ばして、安倍元首相は「高市官房長官、萩生田幹事長案」を提示してきました。

岸田総理はそれに抵抗して、官房長官は安倍派のなかでも安倍晋三と距離の有る松野博一を、幹事長には甘利明を据えました。

従順そうに見えて自分の言うことを聞かない岸田総理に苛立った安倍元総理は議員会館の自分の部屋に岸田総理を呼びつけたり、岸田総理が「ご説明」にあがる形になりました。

2022年7月8日「奈良銃撃事件」で安倍元総理が死亡すると「統一教会問題」が噴き出して、汚染度が酷かった安倍派はまとまって動けない「99人の烏合の衆」となりました。

この時「やったー!これでキングメーカーは俺一人だ」と快哉を挙げたのが麻生太郎副総裁でした。

それ以降、岸田政権は麻生派と茂木派が支える「主流三派体制」となりました。

昨年2023年11月に「安倍派の裏金事件」を東京地検特捜部が捜査を始めると、自民党に対する不信感から岸田政権の支持率も下がり始めました。

この時、麻生太郎が茂木派と菅グループと組んで、「岸田おろし」をして幹事長の茂木敏充に総理の首を挿げ替えると言う「倒閣工作」が誠しやかに流布されました。

「岸田おろし」を盛んに吹聴していたのがネオリベ(新自由主義)工作員の高橋洋一や、ネトウヨの「安倍友既得権益層」と自民党憎しで凝り固まった朝日新聞OBのYou Tuber達でした。

しかし、安倍派と二階派を中心とした特捜部の捜査が煮詰まって、岸田派宏池会の元事務局長も在宅起訴されると言う情報をつかむや、2024年1月23日、岸田総理は麻生太郎の機先を制して、電撃的に自らの派閥の宏池会の解散を宣言しました。

画像は岸田派の解散を表明する岸田総理

派閥の所属議員に「裏金」「不記載」の無い宏池会が解散したので、安倍派に次ぐ二番目に不記載額の多かった二階派は持ちこたえられなくなって、会長の二階元幹事長が二階派の解散を表明、それを見て所属議員の80人が「裏金」と「中抜き」をやり、総額が6億8千万に上った最大派閥の安倍派もドミノ倒しの様に解散を余儀なくされました。

茂木派も有力幹部の十数人が退会して、事実上の「派閥解散状態」になりました。

これを見た岸田総理は「これからは派閥ではなく個人の時代になる」と側近や周囲に言ったと言われます。

 

「政策集団へ」は派閥を維持するという事

麻生派、茂木派の様に「解散」ではなく「政策集団へ」というのは政治資金規正法上の「政治団体」の「取下げ」を所管官庁の総務省に行わないという事なので

例えば麻生派の政治団体の志公会の銀行口座は「非課税扱い」のままなので「派閥が人事権と予算権を持っている」状態なので、政治と金の問題は解決せずに、自民党党大会での岸田総理の決意表明を無視していることになります。

本稿執筆中の4月12日時点では、茂木派も4月17日に会議を行い「政治団体」の平成研究会の取下げを行う、即ち本格的な解散をすると表明しています。

岸田総理に抵抗して解散しない麻生派は「野中の一本杉」となるでしょう。

逆に今回の「裏金事件」のA級戦犯の安倍派は「解散」するので、総務省に「政治団体」の清和会の取下げ手続きを行い、非課税扱いだった銀行口座の残余金(約1億円も有る)を所属議員で分配し、事務所の備品も処分して閉鎖すると言う作業が残ります。

岸田派、二階派、森山派もおなじです。

相変わらず支持率は「安定的低空飛行」のまま気が付いてみれば、焼け野が原の廃墟にポツンと岸田総理一人が立っているという「岸田一強時代」が到来したのです。

現状では手前味噌ながら拙著の最新刊の予想通りになっていると思います。

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経済学で言うと派閥と言う「寡占(かせん)市場」で競争の不完全な時代から衆参376名の自由投票の完全競争市場に限りなく近くなるから良い事です。ただし移行には当然相当な時間がかかります。

 

寡占市場の例

モバイル(スマホ、携帯電話)市場。

NTTドコモを最大派閥だった安倍派、auを麻生派+茂木派、ソフトバンクを岸田派、MVNOを二階派+森山派と考えると、旧来の自民党の「派閥力学」「パワーバランス」が分かりやすいです。

 

完全競争市場の例

大都市圏でも地方都市でも国道沿いに多く見られる個人経営のガソリンスタンドをイメージしてもらえばわかりやすいと思います。

 

派閥の「拘束」とは何だったのか?

画像は派閥全盛時代の昭和の自民党

自民党の派閥の定義とは「各派閥毎に毎週木曜日の12時同時刻に所属議員が事務所に集まって一緒に昼ご飯を食べる事」です。

議員の体は一つしかないから「かけ持ちは許さない」のが目的です。田中角栄全盛時代の田中派の名称の「木曜クラブ」がその由来です。

 

今後の予想

岸田総理は自民党大会で「従来型の」派閥の存続を許さず新設も認めないと宣言しました。

「議員グループの勉強会でかけ持ちを許す」という事は大学のサークルの様にかけ持ちを許すという事で既刊の拙著で述べた消滅した旧民主党の様に一抹の不安があります。

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政権交代は起きないだろう

 

立憲民主党内部の亀裂

「プロ政治家」の小沢一郎氏は「衆院解散は自民党総裁選後の9月以降だろう」と言っています。岸田政権は簡単に倒れないと見ているのです。

それまでに立民は小沢氏が50人のグループを率いて脱退する可能性が高いです。

民主党政権崩壊時の小沢一郎VS野田佳彦の遺恨が未だ続いているのです。泉代表を支える枝野ー福山ラインは「万年野党」「野党第一党」で良いと考えている「お山の大将🐵」です。

現在の立民を支えているのは岡田幹事長で小沢一郎氏もそうですが自民党出身者で無ければ政党と言う組織の要を果たせる人がいません。

画像は岡田克也立憲民主党幹事長

「プロの政治家がいない😭」という事です。往年の「昭和の日本社会党」に戻るしかないでしょう🤣

 

維新は万博中止とともに終わる

維新は万博問題で支持率が伸び悩んでいます。元々は自民党大阪府連のネオリベ(新自由主義)で「安倍派別働隊(安倍晋三の私兵集団)」です。

「影の顧問」は菅義偉前首相です。

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安倍晋三が死亡し安倍派がジェノサイドされた今存在意義が無くなっているのです。

以上

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